工業デザインの研究
- 2022-03-20 第2版 変えるべきではないデザイン
- 2020-03-10 初版
見た目重視の誤った設計
- 論理的な思考で考えてみましょう。
- 最近、デザイン優先(見た目重視)の製品を見かけます。そして使い物になりません。
- 「本来の機能」より「デザイン(見た目)」を優先しているため、本末転倒です。
- 今後の設計に活かしてもらうため、基本的な設計思想を考えてみよう。
- ※ここでの(日本語の)デザインとは「見た目」「美しさ」「芸術性」を意味します。アートの意味です。
- ※「利便性」「安全性」という本来の意味でのデザイン(設計)ではありません。
- ※デザインとアートの境目はあいまいです。使いやすいものは見た目にも美しかったりします。
- ※英語圏では混同をさけるため「設計=デザイン」と「意匠(形)=スタイル」を使い分けます。
- ※機能としての「設計(本来の意味でのデザイン)」にアートの意味はなく、「スタイル」にアートの意味があります。
- ※本来の意味でのデザインdesignとは「下図を作る=設計する」であり、派生として芸術性の意味合いが生まれました。
- ※デザインの本来の意味は「設計」であり、「芸術」は二の次です。副産物です。
- ※以降の解説では本来の意味と異なりますが、「デザイン(見た目)」とします。
- ※工業デザインとは「見た目」ではなく、本来の意味の「設計」です。
大原則
- 「デザイン(見た目)」は「本来の機能」を阻害してはいけません。
- これはハードウェアやソフトウェアを問いません。
- 「製品」であるための大原則です。
- もしデザインを優先したいなら、「製品」ではなく個人的な芸術「作品」でやりましょう。
ハードウェアの例
- 製品としての工業デザインは「見た目の魅力」や「使いやすさの面」で重要なことは理解しています。
- 工業デザインを否定しているわけではありません。
- ただし、「本来の機能」を阻害してまでデザインを優先してはなりません。
- この原則を守らないとそもそも製品として成り立ちません。
- こんなことはあってはならない例を挙げましょう。
- 例えば、自動車のデザインを優先してブレーキ機能を阻害したら、自動車として成り立ちません。
- ブレーキのデザインがかっこ悪いから、とっちゃえなんてできません。
- ブレーキの利かない自動車なんて怖くて乗れません。
- デザインを優先してハンドルをとってしまったら、もはや自動車ではありません。
- まあそんな車はないでしょう。ではボディ・デザインはどうでしょう。
- 行き過ぎたボディ・デザインもメンテナンス性を阻害します。
- デザインとして溝があったりすると、清掃が面倒になります。板金塗装も大変になります。
- 単なる見た目だけのために、メンテナンス性を犠牲にしています。
- どんなに芸術的で魅力があろうと、走らない(走れない)自動車は自動車ではありません。
- それはもはや自動車ではなく、芸術品なので美術館や博物館に飾りましょう。
- ブレーキとアクセルの踏み間違い事故の原因の一つとして(断定はしないが)シフトレバーがあります。
- 別の作業をする時にニュートラルにいれておけば、踏み間違いを防止できます。
- 駐車場の料金払いなどです。
- ところが凝ったデザインのため、ニュートラルの方法が分かりにくくなっています。
- 見た目にかっこいいかもしれません。
- シフトレバーが定位置に戻る仕掛けであるため、レバーをニュートラルになるよう長押し操作をしなければなりません。
- なんとも面倒です。そんな2段階操作は面倒でしかありません。面倒を省こうとして事故を起こします。
- 単純かつ明確な操作でなければなりません。凝ったデザインはむしろ操作の邪魔です。
- シフトの状態をディスプレイで確認してくださいなんて二度手間です。間違った設計です。面倒な設計です。
- なんでシフトの状態をシフトで確認できないんですか?シフトの状態を示すLEDをつけるなりすれば済む話です。
- ※安全にプライドは必要ありません。むしろ邪魔です。変なプライドに固執してはいけません。
- ※マニュアル車のように動力を切ったり、ニュートラルにできれば防げる事故が多いです。
- マニュアル車であったり、昔ながらのAT車なら単純です。
- 航空機の操作も間違いを防ぐための工夫がなされています。
- 例えばギアダウンのスイッチの持ち手はギアの形をしています。
- 最近の自動車ではスタートスイッチを2秒以上押すことでエンジンを停止できますが、これもダメな設計(デザイン)です。
- 非常事態に2秒も待っていられません。即停止するため、バイクのようなキルスイッチでなければなりません。
- 1個のスイッチでオンとオフを兼用する設計は通常時ならよいでしょう。
- ところが非常時は混乱しており焦っているため、できるだけ単純作業でなければなりません。
- 非常時に複雑な操作はできません。
- ※ちなみにDodge RAMは丸い選択式でわかりやすい。しかもP R N Dの4つだけ。これ以上ない単純な操作。ATシフトレバーが丸くなっただけ。
- ※どれが選択されているか単純明快。ディスプレイで確認する必要もない。ニュートラルも面倒な操作は必要ない。
- 建築業界でも一時期デザイナーズ・ハウスと呼ばれる「見た目」重視の住宅やマンションが流行りました。
- ところが実際に暮らしてみると、利便性が悪かったりとトラブルが多いです。
- 例えば、吹き抜けや高い天井で広い空間を演出したら、冷暖房の効き目が悪くて仕方がありません。
- 住みにくいは光熱費はかかるはで不満が蓄積します。
- 本来デザインは住みやすい工夫でなければなりません。
- 利便性を犠牲にして見た目を重視してはいけません。
- 見た目重視で、中身を伴わないスピーカーが多いです。
- 中身で勝負できないものだから、見た目で差別化をはかろうとしているのかもしれません。
- 凝りすぎたスピーカーや、中身を手抜きしたスピーカーが多いです。
- 基本に忠実なスピーカーが少ないです。
ソフトウェアの例
- ソフトウェアでも見栄えのために、デザインを優先して本来の機能を損なうようでは、ソフトウェアの価値がありません。
- 具体例を挙げましょう。
- Webでラジオを再生できるradiko.jpがあります。パソコン版の話です。
- ところがデザインを優先して異常にCPU負荷が重い。2.5GHzのデュアルCPUでも100%負荷になります。
- 最上級のCore i9なら余裕があるかもしれませんが、たかが「音声の再生」が「YouTubeの動画」より重いというのは間違っています。
- CPU負荷が高すぎるために、パソコンが異常に発熱します。だからradiko.jpを長時間利用できません。
- ※残念なことですが、筆者はradikoの利用を断念しています。
- ※見た目を優先したばかりに、視聴者を失うことになります。
- ハイレゾの再生でさえ、こんな負荷はかかりません。
- エネルギーの無駄遣いで環境にも悪いです。
- 必ずこの現象が発生するわけではありませんが、かなりの確率で発生します。
- 原因を追及したところ、「デザインを優先」しているために発生していることが判明しました。
- 流れる文字を実現するマーキー(marquee)という機能を利用しています。
- 文字列が長い場合、自動的に流れる文字になります。
- 文字列が短い場合には働きません。
- 具体的には「出演者:」の文字数が長い場合、流れる文字を表示します。
- 見た目をよくするために、流れる文字を利用しています。つまり見た目を優先しています。
- これにマーキー(marquee)というJavaScriptを利用しています。
- http://radiko.jp/apps/lib/marquee.js
- このCPU負荷が異常に重いです。
- なんでこんなにCPU負荷をかけなければならないのか理解に苦しみます。
- これはWebデザインの失敗例です。
- 見た目は重要ですが、本来の機能を損なってはいけません。100%CPU負荷がかかるなんてどうかしています。
- radikoを再生できないくらい発熱します。ほかの作業もできません。
- radikoを聞きながら作業できません。
- Webデザインのプロなら、こんなことはしません。
- 「何を優先」しなければならないか、今一度考えましょう。
- 反面教師として活かしましょう。
- ※YouTubeの新デザイン画面も異常にCPU負荷がかかります。約100秒くらいCPU負荷100%です。
- ※見た目のためにpolymerと呼ばれるJava Scriptのライブラリを使い始めたためです。
- ※見た目を優先しているがために、使い物になりません。
- ※見た目を優先したがために、視聴者を失うことになります。
- ※キャッシュをクリアして旧デザイン画面にすると瞬間的に表示します。
- ※これも見て目を重視しために本来の機能を阻害しています。
デザイン(アート)を優先したいなら個人的な芸術作品で
- どうもデザインをする方は突飛なことをしたがる傾向にあります。
- 目立ちたいようです。見た目を重視したいようです。
- 「本来の機能」を損なわない制約の中でなら工業デザインは受け入れられます。
- それを逸脱して目立ちたいなら、「製品」ではなく個人的な「作品」でやりましょう。
- 製品は「芸術作品」ではありません。見て楽しむものではありません。美術館に展示するものではありません。
- 製品は芸術を目的としていません。使うことを目的としています。見た目は二の次です。
- ここを勘違いしてはいけません。
デザイン(見た目)を否定しているわけではない
- iPhoneのように優れたデザインもあります。
- デザインを優先して、本来の電話をかけるという機能を阻害してはいません。
- 大原則を守っています。
- 制約の中で最大限にデザインが発揮されています。
- 本来、使いやすく便利な設計を追及していたら、結果的に美しい見た目になります。
- 原因と結果を逆にしてはいけません。
- 〇設計->見た目
- ×見た目->設計
変えるべきではないデザイン
- 変えるべきではないデザインがあります。
- 変えたことで事故を誘発する危険があります。
- あるいは変えたことで損します。
- 変えないことができるにもかかわらず、変えてしまった不幸です。
- いくつかの事例を紹介しましょう。
自動車のシフトレバー
- 電気自動車やハイブリッド車のシフトレバーです。
- なぜか新しいデザインにしたがる傾向にありますが、それが事故を招きます。
- 使い慣れた、あるいは共通の使用方法(デザイン)であるべきです。
- 操作誤りを防止するために、重要な操作を変更してはいけません。
- オートマ限定の免許のある理由は、それに特化した操作を許されているからです。
- オートマの操作方法が変更されてしまったら、免許も変更しなければなりません。
- 操作方法を誤らないためにも、共通のデザインであるべきです。
- 変えないことができるのに、わざわざ変えて事故を誘発するようでは設計指針の誤りです。
- 自動車運転で最低限変えてはいけない共通の操作があります。
- 新しい操作に慣れが必要ではいけません。
- 共通の操作を学んでいるから車の乗り換えが許されるのです。
- 共通の操作でないなら、専用の免許が必要になります。航空機のように。
- 新しい技術が導入されても操作方法を変えないことができます。
(年配向け)スマートフォン
- これは新しいものにしがみついたために損をした例です。
- ニーズのとらえ方を誤った例です。
- なぜかご年配にスマートフォンを売りつけようとします。
- ※若者向けスマートフォンを否定しているわけではありません。
- スマートフォンは確かに便利ですが、従来のガラ携と操作方法が異なります。
- だから使い方を学ぶ教室まであります。
- 大は小を兼ねますが、最適ではありません。
- ガラ携の代わりに、スマートフォンでまかなえますが、最適ではありません。
- 不要な機能がいっぱいで、操作方法も覚えなおさなければなりません。
- ご年配はスマートフォンを必要としているのではありません。ガラ携を必要とし、それで満足しているのです。
- だからガラ携が壊れて入手できなくなったり、ガラ携が電波方式の変更で使用できなくなったら、もうあきらめるしかありません。
- 人がニーズに合わせるのではなく、ニーズが人に合わせなければなりません。
- スマートフォンに固執したがために、顧客を失っています。
- 買い替え需要を失っています。
- ※最近は無理やりシニアへスマートフォンを買わせます。
- ※数値上、シニアの普及率も高くなりました。
- ※スマートフォンを使いこなせているかというと答えはノーです。
- ※どこを操作いたらよいのかわかりません。音声通話しか使いません。
- ※シニアがスマートフォンを使いこなせないのではなく、使いこなせないものを押し付けています。
- ※そもそも必要がないのですよ。音声通話だけできればよい。
- ※シニアに教育や勉強を強いることが間違い。年齢には逆らえない。
- ※覚えようとしないのではなく、覚えられないのだ。むしろ忘れていく一方である。
- ※自分がシニアになればわかる。避けては通れない。自分の価値観を他人に押し付けないことだ。
- 3Gから4Gに、4Gから5Gに代わっても同じ操作方法のガラ携であれば使い続けられます。
- 新しい技術が登場しても操作方法を変える必要はありません。変えないことができます。
- 変えたことでニーズを失い、損をします。
- ガラ携の皮をかぶったスマートフォンにすればよいのです。
- スマートフォン特有の機能を排除して、見た目をガラ携にすればよいのです。
- それだけで顧客を失わずにすみます。値段も契約も同様にしてしまえばよいだけです。
- ご年配が必要としているのはガラ携です。スマートフォンではありません。
- にもかかわらず、スマートフォンを押し付けるのは企業側の都合です。
- 企業側の都合を押し付け、ユーザ側の都合を無視すれば顧客離れを起こします。当たり前です。
- 多機種は必要ありません。5Gになろうとも1種類だけガラ携(中身はスマートフォン)にすればよいだけです。
- 使い方は慣れたガラ携ですから、あらたな教育など必要ありません。
- 壊れたらスマートフォンに買い替えではなく、同じガラ携(中身はスマートフォン)にすれば顧客を失いません。
- 新しい技術に使われるのではなく、新しい技術を使いこなさなければなりません。
- LED電球の普及した理由は、従来の白熱電球と使い方を共通にしたからです。
- LED電球のために、電気設備を総入れ替えしなければならないなら、普及しません。
- 新しい技術に合わせるのではなく、新しい技術側に合わせてもらわなければなりません。
- ニーズのとらえ方を誤ると損をします。
- もちろん時代の流れとともに人口の年齢構成が変化するので、いずれガラ携のニーズはなくなるかもしれません。
- しかし現在はまだ高齢化時代でガラ携世代が大量にいます。このニーズを捨てるなら顧客を切り捨てるも同然です。
- ※ニーズのとらえ方を間違った例はたくさんあります。
- ※携帯電話会社は新規顧客や相手の顧客を奪うことに専念しています。
- ※そのため、収益の大半を占める既存ユーザをないがしろにしてきました。
- ※長期ユーザを放置してきました。釣った魚に餌をやらない。
- ※これは長期的なリスクを抱えます。今良ければを繰り返していると長期的な視野を持てず落ちぶれます。
- ※沈黙の臓器といわれる肝臓と同じで、普段は何も言いません。しかし徐々に不満が積もると爆発します。
- ※長期ユーザを放置し、新規ユーザばかりを優遇しています。新規ユーザばかり得します。
- ※そのため徐々に顧客の信用を失います。商売において信用を失うと終わります。
- ※実際に、長期ユーザ離れを起こしています。
- ※長期割引など優遇制度を考えなけばなりません。
- ※日本の人口は減っており全体のシェアは増えません。これからは減ることを前提にしなければなりません。
変えるべきことと変えてはいけないことを見極めよう
- すべてを変えようとするのは間違いです。変革は必ずしもよいことではありません。
- 変えてもよいこと、変えるべきこと、変えてはいけないことを常に考える必要があります。
- また急激な変化、緩やかな変化も考えるべきです。
- そして変えてはいけないこともあります。
- これらを適切に見極めて対応しなければなりません。
本人認証サービス(3Dセキュア)
- システムデザイン(設計)の良し悪しがあります。
- 2022年以降ネットショッピングのクレジットカード払いに本人認証サービスを追加し始めました。
- いわゆるワンタイムパスワード(使い捨て)による本人確認です。
- ※クレジットカードの不正利用は莫大な金額であり、収益を圧迫するためその対策に乗り出しました。
- 従来は固定のセキュリティコードでした。
- ところが、システムが動作しなかったり、失敗するケースが多いです。
- しかも原因がわからない。だから対処の方法がない。
- 多くの人が経験しているようです。
- いくつかの現象があります。
- (1)ワンタイムパスワードのメールあるいはSMSが来ない。
- (2)画面遷移せず、パスワードを入力できない。
- (3)パスワードを入力しても失敗する。
- いくつもの原因が複雑に絡まっているように思います。
- (1)店側が導入した決済代行システムに問題がある場合
- (2)カード会社側の決済システムに問題がある場合
- (3)ユーザ側の間違い
- お店はカード決済を代行してくれるシステムを導入しています。
- 画面が遷移せずパスワードを入力できないのは代行システムに問題があります。
- ワンタイムパスワードが届かないのはカード会社側のシステムに問題があります。
- そもそもカード会社で本人認証サービスを有効にしていないと機能しません。
- またユーザのブラウザ側の問題もあります。セキュリティ強化のために通信を遮断することがあります。
- 「お店」「カード会社」「ユーザ」の3つが連携して動作します。
- 逆にいえばどこか1つでも不具合や障害があれば機能しません。
- 複雑なシステムのデザインであり、問題の切り分けが難しいため、システムを構築した技術者でさえ原因がわからず対処もできません。
- ましてユーザはわかりません。原因がわからないので間違ったパスワードを何度も入力してロックがかかり詰みます。
- システムのデザインを複雑にしてしまったがために発生している現象です。
- このワンタイムパスワードは銀行のネット振込でも導入を開始しており、こちらでも問題が発生しています。
- システムが安定するまでに時間がかかるでしょう。
- もっとスマートな方法もあるでしょう。
- そもそもユーザがパスワードを入力する必要はないはずです。
- 本人のパソコン、あるいはスマートフォンで本人確認をするだけですから、入力する必要はありません。
- 裏で自動的にパスワードを引き渡すようにして、「確認ボタン」だけでよいのです。
- ※本人以外のパソコンやスマートフォンならパスワードが届かないので「確認ボタン」を有効(表示)にしなければよい。
- 不正使用の買い物に気が付いたら、「拒否ボタン」(あるいは何もせず時間切れ)にすればよいだけです。
- 現状ではユーザ側にも負担のかかる仕組みです。
- カード会社に正しいメールやSMSを登録する必要があります。間違うと動きません。
- パスワードを打ち間違えるとロックされます。
- ワンタイムパスワードは過渡期であり、もっと便利な本人確認の仕組みを考えるべきでしょう。
- ※ネット画面でパスワードを入力するのではなく、メールやSMSの返信で本人確認すればよい。一定時間内の返信がなければ拒否と判断する。
- もっと大きな視野でいえば、住民票や免許証ではなく、電子的な本人確認の仕組みが必要です。
- システム設計は重要です。
何とかペイ
- 電子決済として雨後の筍のように「何とかペイ」が登場した。
- ※背景として2009年「資金決済法」が成立し、銀行以外の企業にも送金サービス(決済サービス)が解禁された。
- ※届け出(登録)をすれば企業も決済サービスをできるようになった。
- ※ただし事業を始めるには預託金あるいは保証金も必要。いわゆる前払い方式(プリペイド)にあたる。
- 残念ながらこれも一時的な過渡期に過ぎない。しかも日本だけで通用するガラパゴス状態。
- いちいち事前にチャージしなければならない(前払い方式と呼ぶ)。なんとも面倒。デザインとしてはいまいちである。
- QRコードやバーコードを読んだりと面倒。現金払いよりも時間がかかる。
- スマホ回線の届かないエリアでは使用不可(オフライン決済に上限あり)。使えると思っていたら使えない。
- 世界では、クレジットカードによる「タッチ決済」が普及した。タッチして終わり。時短。チャージも必要ない。
- お客に労力を強いる自動精算機でも時短。お釣りのやり取りもない。
- 海外で「タッチ決済」の普及率は約6割。オーストラリア、シンガポール、ニュージーランドでは9割。米国、カナダは5割。
- ガラパゴス携帯がスマートフォンに置き換わったように、「何とかペイ」も終わるだろう。
- 電子決済もデザイン(利便性)のよいものに置き換わっていく。
- ※日本でもタッチ決済が普及していくだろう。
- ※というのも銀行と紐づくデビッド方式なら即時引き落としの現金と同じ。まさしく現金代わりである。
- ※後払いではない。借金ではない。(カード会社発行なら後払いのタッチ決済もある。)
- ※現金引き出しの手数料もかからない。現金を引き出す手間もいらない。海外でも使える。両替も必要ない。
- ※デビット方式のため、クレジットカードの審査もない。後で引き落としできないというリスクがないので信用審査が必要ない。
- ※お店もタッチ決済導入のメリットが大きい。手間を削減できるから人件費節約になる。人による間違いも不正も防げる。
- ※外国の旅行客も取り込める。海外ではタッチ決済が当たり前。
- 視野を広く持っておかないとアッという間に状況は変わる。
- 世界的な電子マネーの本格的な普及の段階にあり、今後はキャッシュレス決済が主流になるだろう。
- 物理的なマネーは補助的な役割になる。災害時に電子決済できない。
- もともと「お金」とは物理的な存在である必要はない。信用が裏付けられていればよい存在である。
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