相対性理論の研究
- 2020-05-28 初版
- 2020-10-07 ブラックホール
- 2021-01-24 重力の正体=重力の(独自)解説
- 2021-03-20 マクスウェルの悪魔
- 2021-04-10 ラプラスの悪魔、素粒子の寿命
- 2022-01-15 空間は揺らいでいる->エネルギーが絡まって宇宙ができた
- 2022-08-09 科学者の倫理
- 2023-06-13 量子は見えない=エネルギーの塊(絡まり)
- 2023-08-04 光の質量、電子の質量
- 2023-08-04 宇宙の素、存在が例外
はじめに
- 厳密ではありませんが、大雑把に解説します。多少の間違いは大目に見てください。
- ※気が付いたときに追記します。
- 数式も使いません。
- 難しいことを難しく解説するのは易しいですが、難しいことを易しく説明するのは難しいです。
- 普通はいきなり数式を使った説明に入ってしまうため、前提知識が必要です。
- 全体としてとらえどころがなくなってしまいます。
- また科学や数学との付き合い方を知らないと、そもそもお話になりません。
- なかなかこうした解説を見かけません。
- この解説を読んでから細かい数式を使った説明を読むと理解度が上がるでしょう。
- 特殊相対理論の論文が発表されたのは1905年です。
- 約100年経過し、その意味を論理的な思考で考えてみましょう。
- 論文は難しいですが、論点の本質は簡単です。
- 相対性理論を難しいと感じてしまうのは、普段身の回りで経験している物理現象と異なるため、ものすごい違和感があるからです。
- ※量子力学にも違和感があります。
- しかし、むしろ普段の経験のほうが特殊な条件(環境)です。狭い範囲でしか物事を観察していません。
- ※宇宙からみたら地球上で起こる物理現象は、特殊な条件です。
- ※例えば太陽の内部はプラズマ状態にあります。
- ※プラズマ(plasma,電離気体)とは原子がバラバラ(電子が分離)の状態であり、もはや原子という形さえ成していません。
- ※地球上で目にする形あるモノではありません。原子核はプラスの電荷をもっているため、原子核同士は反発します。
- ※ところがあまりにも強力なプラズマなため(狭い空間で激しく動いているため)、原子核がたまにぶつかって結合します。
- ※地球上では考えられない現象が起こっています。
- 経験から得られた常識を一旦捨て、視野を広げて、俯瞰で物事を見ると真実が見えてきます。
- はじめはなかなか受け入れ難いですが、常識という縛りを解き放ってみましょう。
- そこに科学的な事実があります。
理系の思考とは
- 少し抽象的な話をします。科学との正しい向き合い方(アプローチ)です。
- これを理解していないと、まったくわけのわからない話になります。
- 理系の根底にある考え方を知っておいても損はないでしょう。
- 文系や芸術系、体育会系の方からすると、理系の思考を理解できないことが多いです。
- 普段人間は感覚的あるいは感情的に生きている部分が多いため、文系や芸術的なふるまいをしています。
- ニュースを聞いたり、文を読んだり、ファッションセンスなんてものはみな文系や芸術の分野です。
- ところが理系的な考え方(科学的な考え方)は全く逆の考え方をします。対局にあります。
- 究極的に厳密な考え方をします。感覚や感情に頼りません。あいまいさはありません。
- ※もちろん科学で解明されていないことが多いため、究極的(100%)ではない中途半端な科学も存在します。
- ※(そもそもあいまいな)人間の行動を科学的に分析しようという試み(人文科学、社会科学)もあります。人間は必ずしも合理的な判断をしません。
- ※ここでは物理現象(自然現象)を扱う科学の話をします。
- 真の科学は厳密さを要求されます。究極の科学を求めています。
- ※ただし、この世の中の現象を科学で説明できる保証はありません。
- ※説明できると信じて科学を追及しています。
- どこまでも深い厳密性を追及するため、なかなか一般的に理解されません。
- 「石橋を叩いて渡る」程度ではありません。「石橋を叩いて粉々にします」
- 物質に加速器を使って粒子をぶつけて粉砕し、その動きを観察します。粉々にします。
- 数学の1+1=2であることさえも数学的に証明します。
- ※自然数を加算した結果が自然数である集合が存在する証明
- ※はじめてこの証明を知ったときは感動したものです。
- そんなの当たり前と思うかもしれないが、厳密に証明します。
- そして誰にも文句を言われない、否定しようのないレベルで科学を追及します。
- このあたりは司法とも似ています。刑事事件で起訴された場合、99.9%が有罪になります。
- 科学はもっとすごいレベルです。
- だから犯罪の立証に科学を利用します。
科学とは(科学の信頼性)
- 科学とは現時点まで「否定できず存続している理論」です。
- 現時点で誰も否定できません。誰も否定できないから科学と言われます。
- 誰も科学理論を嘘だと証明できません。否定できるものならしてみろというのが科学です。
- ただし未来永劫、否定できないとは限りません。
- ではどのくらい正しいと科学理論として認められるのでしょうか。
- 一般的に科学の確からしさは99.9999%以上です。
- 簡単に言えば100万回検証して一度も例外は見つかりません。一度も反証できません。
- 世界人口が80億人と言われているので、80億回検証して一度も反証できないことが望ましいです。
- そうすれば世界の人が検証しても例外は見つけられません。つまり誰も否定できません。
- ※統計では95%信頼区間をよく使います。これは95%の確率で正しければほぼ間違いないと考える方法です。
- ※簡単にいうと晴れ予報の確率が95%なら、ほぼ間違いなく晴れると考えるでしょう。ただし外れることもあります。
- ※だから天気予報であって、天気科学(あるいは天気法則)とは呼びません。
- ※一方で科学理論ははるかに高い信頼度を要求されます。しかも一度も外れること(例外)は許されません。
- ※外れた段階で科学理論ではなくなります。
- ※95%は感覚的評価の基準です。
- ※99.9999%は科学的評価の基準です。
- ※この違いを理解しておきましょう。
- 残念ながら不完全な科学もあります。
- 天気予報は科学的な考え方に基づいていますが、100%の精度ではありません。
- ※空気を構成している分子の動きをすべて計算すれば精度が上がりますが、現実には不可能であるため精度を落とさざるを得ません。
- ※もちろん精密な地形情報も必要とします。
- ※そこでかなり荒い精度で計算します。それでもそこそこの予報精度があり役に立つレベルです。
- ※昔は台風の来ることさえ事前にわかりませんでした。そのため甚大な被害が出ました。
- ※今では大まかな台風の進路を1週間前に知ることができます。事前に対策できます。
- インフルエンザのワクチンも100%効果があるわけではありません。
- だからといって科学的な考え方を無視しているわけではありません。
- 統計的に有効であることは確認されています。
- 科学的な考えを適用しても現時点で解明されていないことが多くあります。未知の部分が多いのです。
- 医療分野でも病気の原因が不明なことはよくあります。あるいは難病の仕組みがわからないことが多いです。
- 例えば麻酔がなぜ効くのかその仕組みはまだすべて解明されていません。
- 理由はわからないけれど、現象があるのは確かで、うまく利用しているにすぎません。
- 人間は普段意識していませんが、重力をうまく利用しています。
- 重力を利用して歩いています。
- では重力とは何なのか、科学的に解明できていません。
- ※重力は空間のゆがみから生じますが、なぜゆがむのか、その根本的な理由はわかりません。
- ※科学を追求すればするほど、その根本的な理由がわかりません。
悪魔の証明
- 「ない」を(厳密に)証明することはできない。これを悪魔の証明とよぶ(悪魔がいないという証明)。
- 「ない」を証明するためにはすべて「ない」ことを証明するしか方法がない。
- ※「宇宙人がいない」を証明できない。宇宙にある星をすべて調べねばならない。これは不可能である。
- ※ただし条件があれば(絞り込めば、限定すれば)「ない」を証明できる。例えば全体が10個しかない場合など。あるいは整数というのも条件になる。
- ※条件がなければ「ない」を証明できない。
- 「ある」は1つでもあればよい。
- 一つでも否定できる証拠(反証)を提示できれば、理論は崩れ去る。
- 「カラスは黒い」を否定するには、一羽でも「黒ではないカラス」を見つければよい。
- 遺伝子の突然変異でアルビノと呼ばれる白いカラスが発見されている。
- ※カラス科カケス属にルリカケスというカラフルなカラスもいる。
- 百万回検証しても、たった1つ否定したら、理論は崩れ去る。
- 「カラスは黒いとは限らない」
- ※もともと悪魔の証明とはローマ法で所有権を証明することは困難であることを揶揄した言葉である。
- ※自分の所有権(の正当性)を証明するためには、所有権の移転を遡って確認しなければならない。
- ※初めの所有を証明しない限り、現在の所有も正しい(正当)とは言い切れない。
- ※途中で盗んだ所有なら不当である。
ゲーデルの不完全性定理
- なお「証明」も「否定(反証)」もできない理論は科学としてそもそも扱わない。
- 簡単にいえば、正解とも不正解とも確認しようのない理論は科学とは呼ばない。
- そんなものを科学理論だと言い張り、否定もできないから存続するといわれても困る。肯定(証明)もできないから科学理論とは呼べない。
- ※自己を証明するために自己を肯定している理論など。堂々巡りになってる。
- ※闇夜のカラスの絵があるとしよう。闇夜も黒、カラスも黒である。その絵にカラスが描かれているかいないかわからない。確かめようがない。
- ※これを数学的にはゲーデルの不完全性定理と呼ぶ。
- ※※よくある誤解で、数学が不完全であるという定理ではない。
- ※※証明も否定もできない命題があるという定理である。
- ※※これを数学で論じる。これをやりだすと数学者でもない限り混乱する。一般人からすれば何を言っているのかわからない。
- ※※イメージとしてもっともわかりやすい例が「闇夜のカラスの絵」であった。
- ※よく引き合いに出されるのは「すべてが1秒間に2倍で膨れ上がっている宇宙があるとしよう。」これを証明も否定もできない。
- ※長さを計るための定規も1秒間に2倍に膨れ上がっているため、いくら測定しても長さが変わることはなく理論的に証明も否定もできない。
- ※仮にこうした宇宙があるとしても、宇宙という殻の中にいる以上、証明できない。宇宙という殻の外から観測しない限り証明できない。
- ※現在の膨張宇宙論とは違うので注意していただきたい。次の2つは意味が違う。
- ※(1)個別のモノが膨張して宇宙全体が膨張。例えば星が膨張して全体が膨らむ。
- ※(2)個別のモノが移動して宇宙全体が膨張。例えば星が移動して全体が膨らむ。拡張するといったほうが正しいかもしれない。
- 科学理論とは検証(実験や観測)して初めて認められる。(現状の技術力不足ではなく)理論上検証できない理論は科学と呼ばない。
- そして誰が検証しても同じ結果であり、例外はない。
- この世にある物理現象を「正」としなければならない。
- だから科学理論が世の中の物理現象を少しでも外れるようなら(例外を示すなら)、科学理論として否定される。
ラプラスの悪魔
- ラプラスの悪魔とは「現在の状態をすべて正確に把握することができ、なおかつ科学法則を計算できるなら、未来を予測できるだろう。」という理論
- これはニュートン力学が完成したことにより、科学によって未来を予測できることを意味している。
- 簡単に言ってしまえば、未来をシミュレーションできる。
- もっというなら、未来は決定されている。すべての出来事は決定されている。運命は決定づけられている。
- ただし、「現状の状態をすべて把握することはできないし、」「それに伴う科学計算もできない。」
- ニュートン力学は正しい。2つの物体が衝突したときの未来は予測できる。その後どうなるか予測できる。
- では無数の物体が同時に衝突したときの未来を予測できるだろうか。
- 現在のスーパーコンピュータを用いても能力的に不可能である。
- ラプラスの悪魔を天気予報でみてみよう。
- 天気を構成している大気、つまりは地球上にある空気分子をすべて把握することはできない。
- 太陽光で海水が温められ、水蒸気が発生したり、植物が空気中の二酸化炭素を吸収する。
- このような現象をすべて把握することは不可能だ。
- さらに無数の分子間に働く力(科学法則)を計算し、気温、気圧、雨、風の結果を現実的な時間で導くことはできない。
- もし可能なら、必ず当たる天気予報になる。もはや天気予報ではなく天気法則であり必ず起こる。
- つまり理屈上は可能であるが、厳密には不可能である。科学法則もすべて見つかっているわけではない。
- 天気予報では計算精度を落として未来を予測している。ラプラスの悪魔は部分的に正しい。
- もしラプラスの悪魔が出現すると、将来はすべて予測できてしまい、生きる意味を失うかもしれない。
- 何しろあなたの未来がすべて予測できてしまう。そこに面白みがなくなる。未来がすべてわかってしまうのだから。
- 事前に自分の悲劇的な最後を知るかもしれない。あなたはそれに耐えられるだろうか。
- 実は筆者はラプラスの悪魔を知る前に、まったく同じ結論に達していた。
- そしてラプラスの悪魔は自分の考えの正しさを確信させた。これは震え上がるほどの怖さをもたらした。
- 理屈上は「原因があって結果があり」因果律に支配されている。そこから逃れることはできない。
- あなたが私のこの記事を読むことは因果関係によって決定されていた。そう考えることさえも決定づけられているのである。
- アインシュタインはこれを「神様はサイコロを振らない」と表現した。偶然などありえず、すべて決定づけられている。
- あなたが選択した道はあなたが選んだものではない。そのように教育されてきた結果である。その積み重ねである。
- あなたがコインを投げて表がでることは、すべての因果関係を知ると決定づけられている。偶然などではない。
- 筋肉によって動かされた運動量やコインの投げられた角度、すべて事前にわかっていれば、答えは決定づけられている。
- もっと細かく言えば、細胞の一つ一つの動きを知れば、答えは決定づけられている。
- 細胞を構成する原子の動きを知れば、答えは事前に決定づけられている。それは偶然ではない。必然である。坂道を転がる石のように。
- そもそもコインを投げるという判断さえもそれまでの人生経験をすべて知っていれば、事前にわかってしまう。
- 脳の出す電気信号も事前にわかってしまう。ドミノ倒しのように因果関係で次々現象が起こっていく。
- どれほど恐ろしいことかわかるだろうか。
- ラプラスの悪魔は理論上正しい。これは科学の確からしさと同じである。
- そして世の中はラプラスの悪魔に支配されているのかもしれない。科学理論が正しいとするなら。
- どんなにあがこうと、どんなに逃げだそうとしても因果関係の中から逃れられない。
- 仏教ではお釈迦様の手の内から逃れられないと表現する。「釈迦の手のひらで踊らされる」
- ※お釈迦様は孫悟空に言います。「この右手のひらから飛び出すことができたらそちの勝ち」
- ※孫悟空は筋斗雲(きんとんうん)でひとっ飛び。天界の端に立つ5本柱の真ん中に字を書いて帰ってきます。
- ※しかしお釈迦様は「そちは手のひらから出てはいない」と言います。なんと字を書いたのはお釈迦様の中指でした。
- ※お釈迦様はすべてをお見通しです。因果応報。
- ※仏教でも因果律から逃れられません。
- そう考えることもあるいは考えないことさえも決まっている。すべては偶然ではない。
- 「バタフライ効果」、「風が吹けば桶屋が儲かる」などすべて因果律に縛られている。
- カエサルの言葉「賽は投げられた」。もう引き返すことができない覚悟の意味であるが、科学でいえば因果律から逃れることはできず、結果はすでに決まっている。
- 「賽(サイコロ)が投げられた」時点で、その後の未来は決定づけられている。まるで転がる石のように。なるようにしかならない。
- ※唯一の救いは量子理論の登場である。ここに確率が登場し、自然現象には偶然性が潜んでいるかもしれない。
- ※ただし量子力学も確率論で数学との紐づけができており、確率的に未来を予測できてしまう。
- ※未来を予測できてしまうということはラプラスの悪魔が出現する。例えば電子回路における電子(量子)の(全体的な確率的な)動きは予測できる。
- ※量子理論によってラプラスの悪魔から解放されたといわれるが、そうではないかもしれない。
- ※つまり、量子力学でさえもラプラスの悪魔から逃れることができないかもしれない。
- ※量子とは不思議な存在であり、個々の動きは確率的に起こるが、全体としては確実な動きになる。
- ※個々は不確実であるが、全体は確実になる。
- ただし、すべての状態を事前に把握することは(現状)できない。私がこの記事を書くことさえも事前に知ることは現実的に不可能である。
- 記事が書かれていなければ、あなたは読むことさえできない。つまり因果関係を予測することができない。
- そんな細かいことまで把握しなければラプラスの悪魔は出現しない。
- 正確にいうなら我々はラプラスの悪魔に支配されていると気が付いていないだけかもしれない。
- 宇宙を漂う隕石の状況まで把握しないと、明日もしかしたらあなたは隕石に衝突するかもしれない。
- ※ちなみに島根県の民家に隕石が落下した事件がある。隕石が人に当たらないとは言い切れない。
- そんな細かいことまで把握できない。我々は把握できないが、そうなることが因果関係からすでに決定づけられているかもしれない。
- 未来は自分で切り開くと思っているが、因果関係をすべて把握できるなら、未来は決まっている。
- そうすることも、そうしないことも決まっている。判断を決定する教育さえも因果関係に含まれる。
- だが、幸いなことに現状をすべて把握することは不可能であるため、未来のことは我々にわかならない。
- たとえ未来が決まっていようと自分の思い通りに生きればよい。
- 科学の世界では不思議なことに「悪魔」がたくさん登場する。この後にも登場するのでお楽しみに。
悪魔の頭脳
- ジョン・フォン・ノイマンはあまりにも天才過ぎて悪魔の頭脳と称された。現在のコンピュータの原型を彼が作った。
- 彼はハンガリーから米国に移住し、士官学校の試験をトップ通過するも、年齢制限に引っ掛かり希望はかなわなかった。
- しかしこの才能に目を付けた政府関係者が彼を拾い上げる。
- ※エニグマ暗号を解読したアラン・チューリングはコンピュータの父と呼ばれる。彼は計算する機械を作った。
- ※機械的に計算できることを証明したといったほうが正しく、コンピュータを発明したわけではない。
- ※古い方なら「計算尺」とか「手動計算機」をご存じであろう。面倒な掛け算、割り算を計算する機械である。電卓の登場する以前の話である。
- ※この機械式計算機を応用して暗号を解読する装置を作った。機械にアルゴリズムを組み込んだ。
- ちなみにコンピュータのなかった時代には、計算する人を並べて、人による分散処理をした。
- ミサイルの弾道計算を人手で計算した。着弾する前に計算が終わらず、これでは遅いのでコンピュータが登場した。
- ※この技術は発展し、敵のミサイルを打ち落とす迎撃ミサイルを実現した。イスラエルの迎撃ミサイルは有名である。
科学の信頼性が100%ではない理由
- 物理現象が科学的である保証はどこにもない。
- 今のところ信じているに過ぎない。
- しかも結果から原因を推定することが多い。
- 我々が見ている物理現象は結果である。原因がわからない。
- 因果律とは原因から結果に結びつく法則である。一方通行である。逆は成り立たない。
- これは時間の一方通行と同じである。
- だから結果の原因は1つとは限らない。原因は複数の可能性がある。
- 結果しかわからないなら、原因が何か推定するほかない。
- 万物は原子でできている考えは古くからあり、ドルトンの原子論は有名である。
- ドルトンは実験結果から原子があると仮定すると化学現象を説明できると述べた。
- 結果から原因を推定した。学説の一つであり、有力ではあるが推定の域を出なかった。
- その後、ラザフォードが原子の構造を実験で解明し、「原子核」を発見した(1911年)。これによって「原子」の存在が確定した。
- すでにトムソンが「電子」を発見していた(1897年)。
- 現代において電子顕微鏡で原子を見ることができ、確認できる。やはり原子があった。
- 初めから原因がわかっていれば簡単であるが、結果しかわからないと原因を特定できない。
- このように科学とは結果から原因を推定しはじめるため、結論が出るまで時間を要し、今のところ法則に例外がないから信頼しようとなる。
- ※工学の分野では理論より現実を重視する。真相がわからなくても利用する。科学理論に多少の誤差があっても構わない。
- ※100%科学理論が確定しなくても、利用し始める。
- ※スワンが白熱電球を発明したのは1878年(特許取得)。電気の正体が電子である科学理論が判明したのは後である。
- ※古くから人類は火を利用してきたが、大気の酸素と結びつく化学現象である科学理論が判明したのは後である。
- ※技術利用が先行し、後で理論が追いつく。後になって理由がわかる。
- 宇宙も理由はわからないが結果として存在している。なぜ宇宙があるか過去をすべてみることができない。だから原因がわからない。
- しかも見ている宇宙がすべてとも限らない。見えない宇宙がある。消えてしまった宇宙もある。
- となると結果から原因を探るしか方法がない。科学の宿命であり、どこまで行っても100%の信頼性にはたどり着けない。
数学の信頼性
- では数学の信頼性はどのくらいでしょう。
- 信頼性を扱う数学ではなく、数学そのものの信頼性の話です。
- 一般的に科学は99.9999%以上の信頼性でした。
- 数学は「理屈」「理論」そのものであるため、100%の信頼性です。
- 例えば1+1=2は100%の信頼性です。それ以外である確率は0%です。
- 例えば、1%の確率で1+1=3になるなんてことはありません。
- 計算間違いは人のミスであり理論上のミスではありません。
- 人がミスしたからと言って、数学の信頼性はゆるぎません。
- ミスが多いので、いつの間にか1+1=3が正しく(常識に)なることはありません。
- 計算間違いや論理的な間違いをしなければ、だれが計算しても同じ結果です。
- 誰もそれを否定できません。
- 正解が定まらないなら、数学の試験は意味がありません。
- 数学は道具であり、間違って使ってはいけません。悪用してはいけません。
- 数学を用いて出てきた数値をどう評価し解釈するかは人間側の問題です。
- 例えば相関係数を計算し、80%と結果がでたとしましょう。
- だからといって80%関係があると解釈してはいけません。即断してはいけません。
- 全く関係のない事象であっても相関係数を計算できます。
- 因果関係が本当にあるのか人間が総合的に判断しなければなりません。
- 数学はそのための道具にすぎません。
- 道具(数値)に踊らされてはいけません。
- 数学に使われるのではなく、数学を使いこなさねばなりません。
- 間違った前提で数学を用いれば、結果も間違います。
- 道具の使い方を間違えてはいけません。
特殊相対性理論と一般相対性理論の違い
- 相対性理論には2つあります。単に相対性理論と呼ぶ場合、両方の総称です。
- 特殊相対性理論=等速運動における理論
- 一般相対性理論=加速度運動における理論(加速度=0にすると特殊相対性理論になる)
- だから、一般相対性理論は特殊相対性理論を含んでいます。
- 逆の言い方をすれば、限定条件の特殊相対性理論を一般条件に拡張したのが一般相対性理論です。
- 後述しますが、加速と重力は見分けがつかないため等価です。
- だから一般相対性理論は重力を考慮にいれた理論です。
相対性理論と古典力学の関係
- 特殊相対性理論も一般相対性理論も物理現象の基本を解き明かした理論です。
- それまでのニュートン力学(古典力学)のもっと根底にある科学の基本理論です。
- 科学の根幹にかかわる理論(基礎理論)であるため、重視されています。
- ミクロもマクロも説明します。原子の中の物理現象も宇宙の物理現象も説明します。
- 古典力学を否定するものではなく、古典力学は見かけ上の結果でしかありません。
- ※相対性理論で条件近似を行うと古典力学が導かれます。
- 例えば熱力学の法則がありますが、その基をたどると分子の運動にほかなりません。
- 分子の運動法則から熱力学の法則が導かれます。
- 同様にもっと基本になる科学理論からオームの法則が導かれます。
- 原因があって結果があります。
- 相対性理論があって、その結果、運動方程式(F=ma)があります。
- 根幹に相対性理論があり、その見かけ上の結果(我々が普段目にする現象)として古典力学があります。
- ※古典力学では物が光速で移動することを考えていませんでした。
- ※そもそもあまりにも速いので、光に速度があることを知りませんでした。
- ※低速で移動する場合、相対性理論による時間の遅れは近似的にゼロです。
- ※ですから相対性理論を近似した見かけ上、古典力学が成り立ちます。
- ※もっとも時間に関する概念は古典力学では疑いもしていなかったため、根本的にひっくり返りました。
- ※天動説(地球は動かない、動くのは天体)を疑いもせず信じていたのと同じです。
- 見かけ上の法則は微分でも同じです。
- 本来は微分の定義に基づき計算すべきですが、面倒なので、見かけ上の法則(公式)を利用します。
- 関数f(x)をxで微分するとき、微分の公式(見かけ上の法則)を知っていると、すぐに結果を求められます。
- 微分の公式や古典力学は見かけ上の法則にすぎません。
相対性理論をわかりやすく一言でいうと
- その本質を一言にしました。
- 不思議なことに数式をこねくり回す解説を見かけますがわかりやすい説明をみかけません。
- 「相対性を前提にしたら、時間も相対的だった」
- この一言に尽きます。時間は絶対的なものだという先入観、思い込み、常識を覆しました。
- 時間は絶対的な基準になりえない。
- 二言にすると次のようになります。
- (1)特殊相対性理論=(静止している観測者の時計を基準にすると)速度の速い物体の時計は遅れる。
- (2)一般相対性理論=(重力のない観測者の時計を基準にすると)重力の影響を受ける物体の時計は遅れる。
- ※なぜこうしたことが起こるのか根本理由はわかりませんが、科学理論上の事実です。
- 要は(外部の観測者の時計を基準にすると)対象物の時計の時間が伸縮します。これさえ理解していればよいのです。
- 時間は絶対的ではなく相対的であり、観測者で比較すると違います。この発見がもっとも重要です。
- 例えば、観測者Aにとっての1秒は、観測者Bにとっての0.8秒に相当したりします。
- 普段の経験と異なるため、違和感がありますが、光速に近い運動をすると実際に起こります。
- 相対性を前提にしたら、時間も相対的だったを発見しました。簡単な話です。
- ※相対性とは何なのかは後述します。
- ※これを数式を使って論理的に証明したのが相対性理論です。
- ただし、生活するうえで微小な変化であり、観測できません。
- 光速で移動したり、ブラックホールのように重くなければ、あまり影響しません。
- ※原子の中などミクロな世界や宇宙空間のようなマクロな世界では、相対性理論を無視できない。
補足
- 観測にも光を使うことが多いため、観測するためには観測用の光の長さや時間を考慮しなければならないが、それを抜きにして考えます。
- 動く物体に時計が付属していると考えます。静止している物体に時計が付属していると考えます。
- それぞれに観測者がいるとします。観測者は時計にへばりついており、時計と目の距離はゼロとします。
- どちらの時計も起点を同じにします。もちろんどちらの時計も静止している状態で同じ時を刻むものとします(時計に誤差はない)。
- 「静止している」とはあくまでも「動いているもの」に対して相対的に静止しているように見える座標です。
- どちらが「静止して」「動いて」いるかは相対的な関係にすぎません。基準をどちらにとるかだけの違いです。
- ※時計を確認するということは目で見るわけで、光を使います。
- ※(離れた)第三者の目で「動く物体の時計」と「静止している物体の時計」を同時に観測しないものとします。
単に時間が相対的では終わらない
- さて話はここで終わりません。
- さらに様々な結果が導かれます。
- 例えば動いていると空間は縮みます。これをローレンツ収縮と呼びます。
- 例えば重力によって空間がゆがみます。重力によって光が曲がります。重力波も存在します。
- ※正確にいうと光は直線的に進むのですが、光の進む空間がゆがむので曲がって進むように見えます。
- ※列車はまっすぐ進むのですが、レールが曲がっているので外部からは曲がって進むように見えます。
- 特殊相対性理論から導かれるE=mc 2もあります。E:エネルギー、m=質量、c=光速
- ※この式を導出したときは感動したものです。こんな単純な式が導かれるとは驚きです。
- こうした応用結果が導かれます。
- c=光速は一定であるため定数です。そのため、エネルギーと質量は等価です。
- cを係数とし、エネルギーEと質量mは変数とみることができます。
- 等価とは等しい価値であり、交換可能であることを示唆しています。
- この式が導かれたとき、等価交換する方法はわかりませんでした。
- これが現実となったのは原子爆弾や原子力発電所です。
- 質量をエネルギーに変換する方法がわかりませんでしたが、後に核分裂するとき起こることが分かりました。
- ※原爆投下は1945年です。特殊相対性理論が発表されて40年後です。
- ただし、核分裂では質量のすべてをエネルギーに変換できません。
- 質量の100%をエネルギーに変換できると誤解している方が多いです。
- ほんのわずかな質量欠損しかエネルギーに変換できません。ウラン235の場合、約0.09%しか変換できません。
- ※変換効率が低いにも関わらず、すさまじい爆発力や電力を生み出します。質量のもつエネルギーはとてつもないです。
- もっと効率的に変換できる方法を発見したら、大発明です。
- 原子の中にある「強い力」を取り出す(開放する)ことができれば、もっとエネルギーを取り出せます。
- ※核融合も質量をエネルギーに変換するが、現在のところ制御不能である。
- ※太陽は核融合を起こしており、誰も止められない。制御できるなら止められる。
- ※宇宙誕生のときエネルギーしかなかったと言われている。エネルギーが質量に代わり、宇宙を形成した。
- ※エネルギーがたまたま原子という形に封印された。
- 相対性理論から導かれる結果は実験や観測結果と一致しており、理論が正しいことを示しています。
- ただし例外を一つでも見つけたら、理論は崩れます。
- 今のところ反証を示す例外は見つかっていません。
- 歴史的に耐え抜いています。
相対性とは
- 相対の反対は絶対です。
- 相対性とは科学の法則(運動法則、電磁気学など)はすべて相対的であるということ。
- 異なる慣性系で科学的な法則は等価であるということ。
- つまり、法則は相対的に決まります。
- たとえば、車Aは20km/hで進行していたとしよう。
- 同じ方向に車Bが100km/hで進行していたとしよう。
- 車Aから車Bを見ると80km/hで動いているように相対的に見えます。
- 車Bから車Aを見ると-80km/hで動いているように相対的に見えます。
- 一方が相対的に決まるのに、他方が相対的に決まらないなんてことはないです。
- 一方に法則が当てはまるが、他方に法則が当てはまらないなんてことはないです。
- ※これは「科学の法則」の根幹にかかわります。
- ※この発想はもともと(宇宙空間に)静止している座標系があるのかという疑問を発端にしています。
- ※地動説を思い出してください。我々は止まっているようにみえますが、実際には動いています。
- ※地球は自転と公転をしており、動き続けているため、静止していることはありません。
- ※見かけ上、静止しているように見えるだけです。
- ※銀河系自体も回転しながら全体として移動もしています。宇宙空間に静止している物はありません。
- ※太陽系は天の川銀河に属しています。
- ※そもそも絶対座標と呼べるものは(今のところ)宇宙に存在しません。
- ※絶対座標は存在せず、相対的にしか決めることができません。
- 相対性は運動法則だけでなく、電磁気にも適用されます。
- 科学理論(法則)とは観測者Aだけに決まるものではなく、観測者Bにとっても決まるものでなければなりません。
- これは科学理論の根幹に関わります。科学理論(法則)はだれにとっても成り立たなければもはや科学とは呼べません。
- 相対性が成り立たないなら科学理論は存在しません。科学の追求は無意味です。
- つまり相対性原理とは科学理論はあるとしようと仮定(前提に)したわけです。
- ※ただし、世の中の物理現象は科学的であるはずだという人間のおごりかもしれない。
- ※物理現象が科学的である保証はどこにもない。
- ※今のところ信じているに過ぎない。
- ※一方には成り立つが、他方には成り立たないかもしれない。
特殊相対性理論における相対性とは
- 2つの等速度(加速や減速なし)の座標系(これを慣性系と呼ぶ)において
- 同じ物理法則(例えば運動方程式、電磁気学)が成り立つことを相対性原理と呼ぶ。
- 大雑把にいえば物理法則は変わらないことを相対性原理と呼ぶ。科学理論は存在するものとする。
- ※そうでなければ科学理論とは呼べず、科学の根幹にかかわる。
- ※一方で理論が成り立つが、他方で理論が成り立たないなら、理論とは呼べない。
- ※理論に例外はない。
- ※ただし、これは人間のおごり(思い上がり)かもしれない。
- ※科学理論があると思い込んでいるだけかもしれない。
- ※世の中の現象は科学で説明できると今のところ信じているだけだ。
- ※科学で説明できるという保証や証明はない。
- 加速のない特殊な座標系に条件を絞っているため、特殊相対性理論と呼ぶ。
- これに対して加速のある座標系(一般化した座標系)の一般相対性理論がある。
- だから一般相対性理論は特殊相対性理論を含む。
- 特殊相対性理論は一般相対性理論の加速度=0とした理論である。
- ※加速と重力を見分けるすべはないため等価に扱う。
- ※無重力の箱の中にいるとしよう。下に力が働いたとする。それは重力なのか加速なのか箱の中の人にとってはわからない。
- ※地球上に箱が置かれたからなのか(重力)、箱がエレベータのように上昇したからなのか(ずっと加速)、見分けることはできない。
- ※だから重力を含む理論が一般相対性理論。重力を含まない理論が特殊相対性理論。
- ※座標系を扱うため、高度な幾何学を必要とする。
- ※2つの座標系を比較するには座標変換が必要になる。
- ※だから高度に抽象化された数学を用いる。
- ※数学とは計算ではない。論理の積み重ねである。論理的な思考を試される。
- ※ちなみにアインシュタインは数値計算が苦手だったといわれている。
- ※数値計算が苦手であっても、数学の本質ではない。大事なのは論理的な思考能力である。
- ※数値計算なんてものはコンピュータにやらせておけばよい。
既存の科学理論に相対性を組み込んだ
- ではアインシュタインは何をしたのでしょう。
- 説明順序が逆になりますが、結果的に、既存の科学理論に(時間の)相対性を組み入れることに成功しました。
- 実に巧妙に組み入れています。というのも一見矛盾するように思えるからです。
- (1)静止系と運動系の対象物に対して、お互いに相対的な速度になる。
- (2)静止系と運動系の光に対して、どちらも光速は変わらない。
- これを運動法則と電磁気学について組み込みました。
- 観測者Aから見るとモノの速度は相対的に決まり、しかも光速は一定です。
- 観測者Bから見るとモノの速度は相対的に決まり、しかも光速は一定です。
- モノと光で速度の扱いが変わります。これを数式で表現しました。
- 不思議ですよね。モノに対しては相対的に速度が決まるのに、光に対しては速度が変わらないのですから。
- ※速度とは距離÷時間であり、時間に関係します。系が変わっても(座標変換しても)光の速度は変わりません。
- 数式を見ると巧妙に組み込まれて(書き換えて)いることがわかります。
相対性理論は常識を疑い覆した
- よく常識を疑えというが、それはなかなか難しい。
- 重いものが早く落ちるという常識をガリレオは疑い覆した。(落体の法則)
- 空気を取り除いてみると、軽いものも重たいものも、同じに落ちる。
- 天動説が常識の時代には地動説を考えもしなかった。これはなかなか受け入れられなかった。
- ガリレオは裁判をうけ有罪になった。(もともと宗教的な裁判であり、科学理論を否定したというより、気に食わない人物を否定した。)
- 相対性理論では「時間」の常識を覆した。
- 誰しも同じ1秒という時間の長さを疑いもしなかった。
- 経験から時間は不変であると思い込んでいた。
- ところがである。時間が伸び縮みするのである。
- それまでの常識を覆した。常識を覆すとみな驚く。
- これが相対性理論の真髄だ。
- 極端な話、細かい内容なんて知らなくてもよく、常識を覆した事実こそが偉大なのだ。
- 誰も疑わなかったことに疑問を感じたのだ。
常識を覆した理論はなかなか認められない
- これは世の常として、人の思い込みを修正するのは難しい。
- 受け入れられるまでに時間を要す。
- ※アインシュタインでさえ、量子力学を受け入れようとしなかった。
- ※アインシュタインは量子力学を否定しようとしたわけではない。むしろ光電効果の論文で量子力学の基礎を築いた。
- ※量子力学に内在している「ラプラスの悪魔」を退治しようとした。つまり量子力学でさえ因果律から逃れられないと考えていた。
- 相対性理論で時間が遅れるといわれても、普段の経験則と異なるので、排除しようとする。
- そんなわけないと、一笑に付してしまう。
- 思い込みによる誤った常識(経験則)が壁になる。
- 実際、相対性理論が受け入れられるには何十年も要した。
- 検証してみると、観測結果と理論が一致する。
- ※本来、太陽に隠れて見えない星を、太陽の重力で光が曲がり(空間がゆがむ)、日食のとき観測することができた。
- ※重力波も予言されていたが、2016年LIGOで観測に成功した。
- こうして時間をかけて認められるようになった。
- 人の思い込みを覆すことのほうが、科学理論を発見するより難しい。
- 科学理論において人の思い込みが最大の障壁(敵)である。
- ※アインシュタインが相対性理論でノーベル賞をとれなかったのは、常識を覆しすぎたためになかなか受け入れられなかったことが大きな要因である。
- ※常識をあまりにも大きく覆すとノーベル賞も受賞できないという、常識破りをした。
- ※みなさんもノーベル賞も受賞できないほどの大発見をしてみてはどうだろう。
常識破りは常識を知ったうえで
- なお常識知らずで、常識破りは単なる愚かである。
- 何が常識かを知ったうえで常識破りに挑戦しよう。
- 何が常識かも知らないと、常識を破っていることさえも気が付かない。
- リンゴは何万年前から木から落ちていた。これに気が付かなかった。
- はじめて気が付いたのはニュートンである。
- 力が働かなければ動かないという常識があったから、リンゴが落ちることに気が付いたのである。
- そこに力が働いていることに気が付いた。
- 学問を学んだうえで常識破りをしよう。
常識を取り払う思考実験
- 我々が経験上信じてしまっている(科学的な根拠のない)常識を取っ払ってみるという思考実験は新たな発見を生むかもしれない。
- これは物事を俯瞰(ふかん)で見ることと同じである。
- 我々は経験による常識で思い込みをしている。
- 例えば、ペンがおいてあるとしよう。それは本当に物質(物体)がおいてあるのだろうか。
- 見かけ上、物質と思い込んでいるだけかもしれない。
- エネルギーの塊が質量を生み、化身として物質としてみているだけかもしれない。
- 見ているものはエネルギーの見かけ上の姿かもしれない。
- ※エネルギーは質量と等価であることを思い出してほしい。
- このように考えると見方がガラリと変わる。
- 何を根拠に科学的に物質が存在しているといえるのだろうか。
- 見ているからは根拠になるだろうか。
- 本当に物体を目で見ているのだろうか。
- 光が物体に反射し、網膜で光が電気信号に変換されており、直接物体を見ている(観測している)ことにはならない。
- 間接的に確認しているだけに過ぎない。
- しかも光速は一定であり、ちょっと前の過去の姿に他ならない。
- 今存在しているという保証はない。太陽の光が地球に届くまでに約8分かかる。
- 8分前の姿を見ているにすぎず、今太陽が存在している保証、証拠にはならない。
- そもそも光は物体の本当の姿を反映している保証はない。
- 我々は可視光線という狭い範囲でしか見ていない。
- 紫外線でモンシロチョウを観察するとオスとメスに違いがある。
- 光には光電効果やコンプトン効果があり、物質に接触すると、物質そのものを変化させてしまう。あるいは光そのものに影響がでる。
- 物質に光が触れた時点で元の姿(真の姿)ではない。非接触で確認しなければ本来の姿とはいえない。
- 自ら発生する熱(赤外線)を観測した姿が真の姿である。サーモグラフィであり、物質の境界は曖昧である。
- 光の反射で見ている世界が見かけ上の姿であり、真の姿は曖昧なのである。
- 物質があるのではなくエネルギーがあるのだから曖昧な世界なのである。これが真の世界である。
- しかも確率的に存在しているだけなので、「ある」とも「ない」とも言えないあいまいな世界である。現在の姿はあいまいな世界である。
- 光の反射でみている世界は、存在が確定した(観測した)過去の見かけ上の姿に過ぎない。すでに現在の姿ではない。
- だから厳密にいえば現在の姿(時刻ゼロ)を観測することは不可能である。だれも現在の姿を観測することはできない。
- 現在の姿はあいまいであり観測できない。観測した瞬間にあいまいが確定してしまいあいまいを観測できない。
- ちょっとわかりにくいので例を挙げよう。
- コップに入ったお湯の温度を測定するとしよう。
- 物理的な(冷たい)温度計をお湯の中に入れたとたん温度が変化してしまい真のお湯の温度を測定していることにはならない。
- たまたま温度計の温度とお湯の温度が同じときしか正確な温度とはいえない。
- 非接触で温度を測定しなければ真の温度とはいえない。放射温度計で測定しなければならない。
- 触れた瞬間に対象物が変化してしまう。同様に光が当たった瞬間に対象物が変化してしまう。我々は変化後の姿を見ている。変化前の姿を見ていない。
- ※量子力学の視点からも物体に光が接触した時点で、物体の存在が確定してしまい、光が当たる前には存在を確定できない。
- ※物体はエネルギーの塊でしかなく、光が当たる前は状態として存在している。
- ※観測する前は確率的に存在し、観測した時点(光が当たった時点)で物体が現れるのである(認識するのである)。
- ※だから観測する前は存在すらあやふやな状態に過ぎず、あるともないとも言えない状態である。
- ※不思議に思うかもしれないが、観測すると物体が現れ、観測しないと物体はあるかないかわからない(確定できない)。
- ※光が当たり続ければ物体があり、光がなければ物体はあるかないかわからない。
- ※光が当たった瞬間の姿が現れる。当たっていないときの状態は不確定、不定である。
- ※観測していないときは量子の重ね合わさった「量子もつれの状態」にあり、一旦、観測してしまうと量子もつれがほどけて状態が確定してしまう。
- 常識を疑いだすとキリがないことに気付く。
- 何をもって科学的な根拠とできるかは、非常に危うい。
- 厳密さを追求していくと、むしろ科学的な根拠や証拠といえない場合のほうが多い。
- だから科学とは「今のところ正しい」という認識しかできない。
- ※のちに根底から覆されてしまうことだってありうる。
- ※例えば「質量保存の法則」は核分裂が発見されて、否定されてしまった。現在では成り立たないことが分かっている。
- ※熱(放射エネルギー)を加えるとわずかに質量が変化する。ただし一般的な天秤では到底測れないレベル。
- ※理論が否定されると、そこから新たな理論構築の挑戦が始まる。
- ※質量保存の法則が成り立たない理由はエネルギーと質量が等価である特殊相対理論で説明される。
マクスウェルの悪魔
- マクスウェルが考え出した思考実験(パラドックス)であり、熱力学に対する挑戦である。
- 2つの部屋AとBがある。2つの部屋はドアで仕切られている。さて観測者がおり、速い分子を見つけたらドアを開閉して部屋Aに通す。
- するとドアを開閉するだけで部屋Aは暖かくなり、部屋Bは寒くなる。はたしてこんなことは起こるのだろうか。
- ※ドアの開け閉めにエネルギーは不要とする。
- この問題は100年以上にわたって科学者を悩ませることになった。
- この悪魔を葬り去るまで100年以上かかった。
- 「観測」とは何かを考えさせられる。統計を扱うため量子力学と似ている。
- 熱力学第二法則(言い換えるとエントロピー増大の法則)
- 熱エネルギーは高いところから低いところに移動する。一方向である。これを不可逆性と呼ぶ。
- エネルギーは勝手に低いところから高いところに移動しない。
- その前にそもそも「熱」とは何かを議論しなければならない。
- 熱とは分子の運動あるいは原子の振動である。どちらもランダムな動きである。
- 分子の運動が激しいと温度が高い。分子の動きが鈍いと温度が低い。
- 分子の動きが止まるともう温度が下がらない。だから絶対零度0[K]がある。
- 分子の平均的な運動エネルギーが熱エネルギーである。高い運動エネルギーをもつ分子、低い運動エネルギーをもつ分子がおり、その平均である。
- 水を加熱すると、水分子の動きが激しくなり、液体から気体に変わる。水分子同士の結合を破って飛び出す。
- ランダムな動き(方向がバラバラ)をするので、エネルギー変換効率が悪い。エンジンの効率は30%程度である。
- レーザーのように動きをそろえられたら、エネルギー変換効率を飛躍的に向上させられるだろう。
- さて観測するとき、速度が速いか遅いかという「情報」を入手していることがキーポイントになる。
- 「情報」を入手するためにエネルギーを消費している。だからマクスウェルの悪魔は出現しない。
- 分子を選別するためにエネルギーを加えなければならない。
- エネルギーを加えればエネルギーは低いところから高いところに移動する。
- こうして熱力学第二法則は守られた。
エーテルの議論
- エーテルとは光を伝える仮想媒質として考えられた。例えば音は空気を媒質(媒体)としている。
- 光は粒か波かという議論が行われていた。
- 当時、波は媒質を介して伝わるものと考え、媒質がないと話の辻褄が合わないため、仮想の媒質をエーテルと呼んだ。
- そしてエーテルが静止しているのか動いているのかという議論までなされた。
- 仮にエーテルが存在するとなると、地球の自転や公転の影響を受けて、光の速度が変わるはずである。
- エーテルに対して光の速度が決まり、観測する側が公転によって移動しているのでその速度が加算されたり減算されるはずである。
- マイケルソン・モーリーの実験(1887年)でこれは否定される。
- 自転や公転の影響も観測されなかった。
- ※マイケルソン・モーリーの実験精度は自転や公転の影響を観測できるレベルであった。
- ※我々が想像する以上の精密機器であった。測定誤差はあったがそれでも十分な精度はあった。
- ※近くを歩くだけで振動の影響がでるため、装置を水銀のプールに浮かせた。
- ※地球の自転速度は皆さんの想像する以上に速い。赤道付近で約1,700km/hである。飛行機より速い。
- ※地球の公転速度はさらに速い。約30km/s=108,000km/hである。
- ※月までの距離は384,400km。約3.8時間で月に到着できる速度である。
- ※現在でははるかに高い精度で、光の速度が測定されている。
特殊相対性理論
- アインシュタインは1905年に特殊相対性理論を発表し、のちに一般相対性理論(1915)を発表しました。
- 特殊相対性理論とは重力を抜きにして考えた「特殊」な条件下の理論です。
- だから「特殊」と呼ばれます。英語ではSpecial relativityです。
- 論文の正式名称は異なり、通称です。「特殊相対性理論」という論文名はありません。
- ※なお、相対性理論でノーベル賞を受賞してはいません。光電効果で受賞しています。
- ※光電効果とはエネルギーの大きな光が金属に衝突すると電子をはじき出す現象です。なぜそんなことが起こるのか説明しました。
- ※簡単に言えば太陽電池の原理を説明しました。現在の科学技術に密接に関係しています。
- 2つの基本原理から理論構築されています。2つの原理が正しいものとして話を進めました。
- だから仮にこの原理にわずかでも間違いが見つかれば特殊相対性理論にも間違いが生じます。
- (1)光速度不変の原理:真空における光の速度はどの慣性座標系でも同じ、簡単に言えば光の速度は一定。
- (2)相対性原理:全ての慣性座標系は等価である、簡単に言えば物理現象は相対的である。
- ※特殊相対性理論の論文ではわざわざ「光の速度」を定義しています。誤解を避けるためです。
- ※アインシュタインにしてみれば、(理由や真相はわからないが)2つを正しいと仮定してみたわけです。
- ※光速がなぜ一定なのかはわからないが、2つの原理を正しいとするなら、こんな理論が成り立つよと説明したわけです。
- ※これによってエーテルを議論する必要がなくなりました。
- 「観測者」という言葉が出現します。これは視点を変えてみるという意味です。
- この「相対的」あるいは「相対性」とは一方の視点から成り立つなら他方の視点でも成り立つという意味です。
- 一方の視点しか成り立たない科学理論はないという原理です。
- まあ当たり前です。科学とは視点を変えても成り立たなければ否定され、矛盾を生じるからもはや科学理論ではなくなります。
- ※ただし、これも今のところ正しいとしかいえない。実際の物理現象は科学で説明できないかもしれない。
- ※我々は世の中の現象を科学で説明できると思い込んでいるだけかもしれない。
- 例えばAとBの物体があります。AからBに運動エネルギーを与えたとしましょう。Aはエネルギーを失い、Bはエネルギーをもらいます。
- AとBの視点で理論は成り立ちます。AもBも同時にエネルギーを失ったり、同時にもらったりするなんてことはありません。
- 一方が失えば、一方はもらいます。視点を変えただけで相対的に理論が成り立ちます。
- だから「相対性」と呼ばれます。物理現象は相対的に成り立つ(はずだ)という原理です。
- ※2つを前提(仮定)にして理論を構築した。その結果にはエネルギーと質量は等価であることも含まれる。
- ※「相対性」は科学理論の根幹にかかわる。これが成り立たないと科学はないことになる。
- ※「光速度不変」も今のところ正しい。今まで誰も反証できない。
- たった2つの原理を基にしているため、現在のところこの理論は実際の物理現象と一致し、矛盾を見つけられません。
- 歴史的に耐え抜いています。
- ※むしろ矛盾のある理論を排除して見つけ出しているといったほうが正しいかもしれない。それを科学理論と呼ぶのだから。
一般相対性理論
- 一般相対性理論は複数の論文の通称である。
- 一般相対性理論は、重力も含めて特殊相対性理論を拡張し、もっと一般化した理論である。
- 英語ではgeneral theory of relativityです。
- だから一般相対性理論は特殊相対性理論を含む。
- 一般相対性理論の条件を絞り込んだ例が特殊相対性理論である。
- 変な表現であるが数学的にいうと一般相対性理論を微分すると特殊相対性理論が導かれる。
- そしてもう一つ原理を追加した。
- (3)重力による加速度と慣性座標系は等価であるという原理に基づく。
- 重力(万有引力)も質量も相対的に見分けがつかない。加速によって生じる力も重さによって生じる力も見分けがつかない。
- ※現在の科学では質量はエネルギーの化身(見かけ上)であって、質量は実在しないと考えられている。
- ※我々が見ているモノは実体がない。実物があるじゃないかというかもしれないが、それは見かけ上の話である。
- ※エネルギーをもつものは質量をもつだけである。
- ※モノを原子のレベルでみると、原子核と電子の間に何もない。すっからかんである。まるで泡である。「ある」というよりむしろ「ない」に近い。
- ※体積で考えると99%以上ない。あると思っているモノは99%以上ない。
- ※我々があると思って疑わないモノは見かけ上の姿といえる。
- なお、一般相対性理論を導くにはリーマン幾何学という数学が必要になる。
- 特殊相対性理論の一部は初等数学で導くことができたが、一般相対性理論は極端に難しくなる。
- リーマン曲面とか一般人にしてみればわけのわからない難解な数学の手を借りなければならない。
- この曲率のひずみを理解できないと、アインシュタイン方程式を理解できない。
- 理系であっても数学科や物理学科にでもいかなければ学ばない学問である。
- 文系にしてみれば遥か彼方の学問である。
- しかも微分積分の先にある学問であるため、理系であっても大半が挫折する。
- このあたりに到達すると、数学で人生を無駄(ダメ)にする(数学の泥沼にはまって出てこれない)人が続出する。
- 数学の難問に一生を費やしても解けず、人生を棒に振る。
- 残念ながら「数学」でお金を生み出すことはできず、食ってはいけない。
- 計算したり、問題を証明したところで、お金を払う(対価を払う)人はいない。
- ※数学を悪用してはいけない。
- ※胡散臭い金融工学で数学を駆使し、うやむやにしたのがサブプライム問題であった。
- ※要はわけのわからない数学を使って、リスクの高い商品を紛れ込ませて販売した。
- 有名な7つの未解決問題(1つは解決)
- (1)ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題
- (2)リーマン予想
- (3)P≠NP予想
- (4)ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ
- (5)ホッジ予想
- (6)ポアンカレ予想(証明済み、約100年かかった)
- (7)バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想
- このほかにも「フェルマーの最終定理」の証明には330年を要した。
- 数学の天才であってもこれらの問題に手を出さないほうが賢明だ。
- 一生を棒に振るのがオチだからだ。
- 「ポアンカレ予想」を証明したグレゴリー・ペレルマンは人付き合いが苦手である。いわゆる社会不適合者といわれる。
- フィールズ賞にもいかなかった。こうした性格は天才に多い。決して差別をしているわけではない。彼の偉業は称賛に値する。
- 「フェルマーの最終定理」をアンドリュー・ワイルズが証明した。
- 彼は悟られないようにひそかに研究していた。彼には見通しがあったようだ。
- 数名の数学者により、いいところまで来ていたが、詰め切れなかった。
- その最後の一押しを彼がした。
- 逆にいえば、数名の数学者の研究なくしてこの定理を証明できなかった。証明は論理の積み重ねで成り立っている。
- 重力とは質量があることによって生じる空間のゆがみの見かけ上の姿に過ぎない。
- 例えばリンゴは地球の重力のゆがみによって生じる空間の穴に滑り落ちるだけである。
- 空間の穴に落ちる現象を見かけ上、リンゴが落下すると認識する。
- 力とは見かけ上でしかない。
- 飛行機が飛ぶ原理として、流体力学による揚力がある。
- 電磁気学におけるモーターの力も揚力と原理的に非常によく似ている。
- そこに場のゆがみがある。場のゆがみがあると見かけ上の力が出現する。
- エネルギーと質量は等価であるため、エネルギー同士は空間をゆがめあう(見た目に引き合う)から、この現象を(見かけ上)重力と呼んでいる。
- なぜエネルギーがあると空間をゆがめるのかはわからない。
- 現状ではそういうものだとしかいえず、前提にせざるをえない。
- この前提の前提、つまりは前提の理由をさらに深く知る必要がある。
重力の正体=重力の(独自)解説
- 重力も揚力も場のゆがみから生じる。
- ここでひらめいた。真空という場を物体で排除する(満たす)から、重力を生じると考えてもよい。
- もっとわかりやすくいうなら、船が浮かぶのは海水の場(体積)を空気で排除しているから、浮力を生じる。
- なんのことはないアルキメデスの原理で重力を説明できる。
- つまり場を乱しているとそれを戻そうとする力が働く。真空という空間に異物があるとそれを戻そうとする力が働く。これが重力。
- ※場を乱すということは、別の言葉を使えば場をゆがめる。真空という場を物体で場をゆがめている。
- ※物体があること自体が場を乱し、ゆがめていることに他ならない。
- ※何もないところから生じた宇宙(物体)を消滅させようと働く力が重力といえる。
- ※つまり揺らいで生じた宇宙を何もない状態に戻そうとする力である。揺らいで生じたひずみを元に戻そうとする力である。
- ※あらゆる力とはひずみから生じる元に戻ろうとする見かけ上の現象である。
- ※ということは万有引力定数を真空の透磁率と真空の誘電率で表現できるかもしれない。
- ※空間と物体は交じり合うことはない。水と油のように。だからお互いに排斥しようとする力が働く。
- ※物体があると空間に戻そうとする力が働く。地球の重力は中心方向に働く。これは地球を押しつぶして空間に戻そうとするからである。
- ※ブラックホールに強力な力が働く。つまりブラックホールを消し去ろうと周りの空間が力を働かせていると考えてもよい。
- ※空間(あるいは物体)の保持できるエネルギーに限界はないだろうか。
- 真空の特性(空間の特性)を示す2つの定数がある。
- (1)真空の透磁率(磁気定数)μ0
- (2)真空の誘電率(電気定数)ε0
- この特性を持つ真空(空間)を物体で排除すると力が働く。それが重力である。
- さらに真空の透磁率と真空の透磁率から光の速度がわかっている。c=μ0-1/2xε0-1/2
- つまり光の速度が一定なのは真空(空間)の持つ特性である。光は電磁波なので透磁率と誘電率に依存する。当然である。
- 水中の光の速度が遅くなるのは、水の透磁率と誘電率が大きくなるからである。屈折率は透磁率と誘電率で決まる。
- 光の速度は透磁率と誘電率に左右される。つまり速度=距離÷時間であるから、透磁率と誘電率は距離と時間に影響を与える。
- ということは(光の世界で考えるなら、光を基準と考えるなら)距離と時間が変化するのは当たり前だ。
- アインシュタインはマクスウェルの方程式(4つの方程式の中の電磁場の方程式)を特殊相対性理論の起源としている。
- マクスウェルの方程式は電磁波の運動方程式を規定しており、電磁波(光)の動きを示している。
- この方程式は真空の透磁率と真空の誘電率を内包している。
- ※空間の保持できるエネルギーに限界はないだろうか。
- ※例えば、空間のコンデンサとして電荷(エネルギー)を蓄えようとした場合、絶縁破壊し放電する。
- ※例えば、空間のコイルとして磁気(エネルギー)を蓄えようとした場合、磁気が歪む。
- ブラックホールは透磁率と誘電率が高すぎて、屈折率が大きすぎ、光が出てこれない。
- レンズで光が曲がるのも重力で光が曲がるのも原理的には同じといえる。
- ものすごく曲がるレンズなら光がレンズの中に閉じ込められてしまう。
- 光がレンズから脱出しようとしても曲げられて出られない。
重力の古典的解釈
- 違いを理解するために、古典力学的に説明をする。
- 質量を持つものは落下し続けている。
- 何を馬鹿なことを言っているのかと思うかもしれない。
- ところが地面からの反作用で押し戻されているため、落ちる力(作用)と反作用が釣り合って止まっているように見える。
- もし作用(重力)が反作用より大きいなら、我々は地面にめり込んでいく。底なし沼のように。
- 落ち続けているが地面が支えているから、見かけ上釣り合っているように見える。見かけ上止まっている。
重力もエネルギーを消費
- 加速と重力は等価である。
- 加速するためにはエネルギーを消費する。
- ということは重力もエネルギーを消費していることになる。
- 物があるだけでエネルギーを消費している。
- ということは重力はいずれ小さくなりなくなることを意味する。
- これは大発見だ。
- 地球を押しつぶそうとする重力がかかるということは、外部から力がかかっており、エネルギーを消費している。
- つまり宇宙はエネルギーを消費している。
光の質量、電子の質量
- (いまのところ)光(電磁波)に質量はない。確認できない。
- 光は2次元のエネルギーの絡まり(共振状態)なので、3次元の質量を持てない。
- 我々の知っている質量は3次元構造である。2次元に質量という考えがない。
- 3次元の針を限りなく細くして2次元の線にすると質量という概念がなくなる。
- だから光に3次元の質量はない。我々の知るような質量は存在しない。
- ※ややこしくなるが、光に3次元の質量はないがエネルギーを持つので等価的な質量(物理量)はある。
- 一方で3次元構造の電子は質量をもつ。いや質量をもたねばならない。
- 電子はクオークと似ており、クオークも質量をもつ。
- 電子もクオークも原始的なエネルギーの絡まり(現象)でなければならない。それが正体である。そこに未知の物理法則(存在法則)がある。
- ※陽子=uud、中性子=udd、クオークの質量を足しても陽子や中性子の質量にならない。「強い力」が陽子や中性子の質量として封印されている。
- そして質量は見かけ上であって本質ではない。そういう物理量で科学を説明できる単位でしかない。
- 見かけ上の物理法則を質量を使って表現しているだけである。
- 最終的にエネルギーという物理量(要素)ですべての科学を説明できるのではと現在の科学は指し示めしている。
- そこにまだ人類の知らない法則が潜んでいる。
- 電子が存在するエネルギーの法則がある。それを人類はまだ知らない。気が付いていないだけである。
- 電子と電磁波に密接な関係がある。電磁波は場を作るだけであるが電子は実物である。
- 数学的に表現すると電磁波を虚数とするなら、電子は実数である。
- ただし電子は量子(粒と波)なので複素数的な表現を必要とする。量子複素方程式とでも呼ぼう。
- そして量子複素方程式は波動方程式(確率方程式)と等価である。
- 電子は何らかのエネルギーの絡まり状態(共振状態)である。
- すべての素粒子はエネルギーの量子複素方程式の共振状態として表現できるだろう。
- つまり量子数(殻数=軌道、色、スピンを含む)で決まるエネルギーの取りうる共振状態と定義できる。
- 素粒子が存在できる条件方程式である。この条件から外れたエネルギーは対消滅する。
- すべての存在を表現する式であり、見かけ上の力も内包している。そこに力の区別はない。
宇宙の素、存在が例外
- あらゆる素粒子は何らかのエネルギーの絡まり状態(存在条件=共振条件)である。エネルギーを封印すると素粒子になる。
- そして素粒子同士が絡まってできたのが原子である。原子同士が絡まれば分子。
- 分子同士が絡まれば有機物質や無機物質。有機物質が絡まれば生命。有機物質と無機物質が絡まれば物体になり宇宙を形成する。
- 発端は小さなエネルギーの絡まり状態だったが、複雑に絡み合うと我々の肉体になり宇宙になる。
- 宇宙の素をたどると、小さなエネルギーの絡まりにたどり着く。
- しかもその小さなエネルギーは無の中から揺らいで誕生しては消える。
- 誕生する様々なレベルのエネルギーの中で、たまたま科学法則に合致すると絡まって消えない。
- 科学法則とは絡まって存在し続ける法則(だから時間も生成する)であり、それが宇宙の法則である。
- 本来なら揺らいだエネルギーは消えてなくなる。消えてなくなる大原則がある。普段、揺らいで誕生したエネルギーを見ることはない。
- ところが消えてなくならない例外がある。我々が知っている科学法則とは大原則の例外のほうである。
- つまり原則は(エネルギーは)誕生して対消滅する。例外的に(エネルギーが)絡まって消滅しない。
- モノが消えてなくなるのが原則(正常)で、モノが消えないのが例外(異常)である。
- 我々の常識が間違っている。モノがある(消えてなくならない)という常識(経験則)が間違いである。
- 我々は例外しか見ていないのでそれを常識(原理原則)と勘違いしている。むしろ見ているモノが例外なのだ。モノが存在し続けることが例外。
- 目の前にあるペンは消えてなくならない。それが例外事例なのだ。(ただし何100億年後も存在している保障はない。)
- ※放射性物質は時間の経過とともに自然崩壊して、一部がエネルギーとなり消滅する。一部が消える。
- ※モノは経年劣化する(エントロピー)。一部は崩壊して消滅する。燃えるとエネルギーを失い、質量も減る。本当に一部が消滅する。
- ※C+O2→CO2+熱
- ※反応前より反応後の合計質量が小さい。(質量保存の法則が成り立たない、発生した熱エネルギーは対消滅する)
- ※逆に熱エネルギーを与えると質量が増える。ただしあまりにもわずかなので測定できない。
- ※原理原則はモノが消えてなくなる。これを常識(正常)と考えねばならない。
- ※経験則に基づく、根拠のない思い込みとは恐ろしいものである。誰も疑わない。
- ダークマターやダークエネルギーを考える場合、モノが消えてなくなることも考慮しないといけない。
- 個々の消滅はわずかであるが、宇宙の経過時間、宇宙全体では無視できない。膨大なエネルギー(=質量=モノ)が消滅を続けている。
相対性理論の確かさ
- 特殊相対性理論も一般相対性理論も現在のところ否定できない。
- 前提条件(原理)から数学的に理論を導いているため、途中に否定できる要素がない。
- ※これを理論物理学と呼ぶ
- ※数学の信頼性は100%であることを思い出してください。
- もちろん計算間違いや論理展開の間違いがないことは多くの人によって検証されている。
- ※とはいえどこかに思い込みがないとはいえない。科学の信頼性は100%ではない。わずかに欠ける。
- ※宇宙項の議論がなされているが、後述する。
- となると、正しいと仮定している原理、つまり前提を崩さない限り、理論は正しいことになる。
- アインシュタインは途中に実験の要素を入れず、数学だけで導いているのがすごい点だ。
- ※たまにアインシュタインは実験をしたとの話を見かけるが、彼は行っていない。
- ※光速の測定を行っていない。頭の中で行う思考実験(数学)だけである。
- ※論文の中にも思考実験はでてくるが、実際の実験は紹介されていない。
- ※科学的な話をするときは「確認(確証)」が重要だ。論文も確認しないで話をしてはいけない。
- ※彼は光速一定を確認していないが「仮定(前提に)」した。
- 誰にも反論の余地を与えない。原理が正しいとするとこんな理論が成り立つと数学的に導いた。
- 原理もいまの技術(精度)では否定することができない。
- もっと精度を上げないといけない。しかし精度を上げると揺らぎの中に埋もれてしまう。
- 例えば、プランク定数の精度は10e-8程度である。
- 光の速度は長さを規定するために、定数にしてしまった。
- ※真空中における光速=299,792,458[m/s]
- ※なお水中の光速は遅くなる
- 実は物理的な長さは揺らいでおり、厳密に測れないことがわかっている。
- ※長さの揺らぎを観測することで重力波を間接的に観測している。
- 精度を上げていくと時間も空間も揺らぎの誤差の中に埋もれてしまう。
- 量子の世界でも確率的に揺らいでいる。
- 長さを確定するために一番端にある原子の大きさを特定しなければならない。
- ところが不確定性原理により、原子を構成してる電子の軌道半径は揺らいでおり、厳密に原子の半径を確定することができない。
- ※電子の半径は確率的にしか表現できない。必ず半径にいるわけではなく、居やすい場所と居づらい場所がある。
- ※しかも単体ではなく結合している場合、電子軌道にゆがみを生じる。
- 地球の公転もやや楕円を描くため、厳密な公転半径を決めることができない。毎年公転半径が微妙に変わる。
- 高い精度の原子時計が登場したことで公転周期も揺らぐことが判明している。
- ※太陽系の惑星は太陽を中心に(厳密に)回っていない。太陽系の重量の99.9%は太陽、0.1%は木星であり、太陽は木星に引っ張られる。
- ※太陽系も銀河の中で移動しており、銀河系の中心に引っ張られている。
- 精度を上げていくと、揺らぎの中に埋もれてしまう。
- これは量子力学の世界に入ってしまい、確率的にしか考えられなくなることと同意語である。
- 相対性理論に対して古典力学が見かけ上の法則であるように、新たな理論に対して相対性理論が見かけ上の法則かもしれない。
- そんな常識を覆す新たな理論が登場するかもしれない。
GPS:Global Positioning System=全地球測位システム
- 相対性理論の実例を紹介します。
- 特殊相対性理論と一般相対性理論がなければ、GPSを実現できなかった。
- GPS衛星と地上では時計の進み方が異なる。
- これを補正しないと実用に耐える精度を得られない。
- (1)特殊相対性理論により、速いほど時間が遅れる。GPS衛星の時刻は地上より遅れる。
- ※GPS衛星は上空を高速で移動している。光速に対して無視できない速度である。
- (2)一般相対性理論により、重いほど時間が遅れる。GPS衛星より地上の時刻は遅れる。逆にいえば地上よりGPS衛星の時刻は進む。
- ※GPS機器は地球との距離が近いため重力の影響を受ける。一方でGPS衛星は地球から遠くにあり、重力の影響が小さい。
- このずれを考慮した原子時計をGPS衛星に搭載している。
- ずれを考慮してGPS衛星と地上の時刻を同期している。
- 地球の直径は12,742km。
- GPSの補正
- 相対性理論の適用例です。
- 高度20,200km,速度13,946km/h
- 特殊相対性理論の補正(速度の影響)
- v=3.874km/sec
- -(v/c) 2/2=-8.4e-11secの(1秒あたりの)遅れ
- 一般相対性理論の補正(重力の影響)
- dU/c 2=5.27e-10secの(1秒あたりの)進み
- 合計4.45e-10secの進み
- 1日=24x60x60
- 3.8448e-5=38ms
自動車や飛行機はタイムマシンだった
- 何を馬鹿なことを言っているのかと叩く前に確認してみましょう。
- 飛行機に乗っても腕時計の時刻が遅れる経験をしたことはないでしょう。
- それもそのはずです。
- 特殊相対性理論によれば速いものほど時間が遅れます。
- 飛行機の速度をv=900km/hとします。
- ※正確には対空速度であり、対地速度ではありませんが無視します。
- ※高度10000mを飛行するため、重力による影響もわずかに減りますが無視します。
- ※離陸や着陸の際に加速や減速をするため、一般相対性理論も考慮しなければなりませんが無視します。
- ※特殊相対性理論だけを考えます。
- 東京とニューヨークの往復25時間とします。
- 偏西風の影響で往路と復路に差があります。
- c=300000km/s=1080000000km/h
- t1は地上の時間
- t2は動くものの時間
- すると1秒あたりの遅れはt1=1としてdt=1-t2=3.47e-13秒です。
- 東京とニューヨークを往復(25*3600秒)すると31.25nsの遅れを生じます。
- ナノ秒の単位ですからストップウォッチでも検出できません。
- 逆算すると飛行機に91,309年乗り続けないと1秒の遅れを生じません。
- だから体感できません。
- このように自動車や飛行機程度の速度では、時間の遅れはわずかであるため体感できません。経験できないため、そんなことはないと思ってしまいます。
- 東京の時計とニューヨークを往復してきた腕時計の間には、31.25nsの時差があります。
- 体感はできませんが、31.25nsの時間を飛び越えており(未来側)、確かにタイムマシンです。
- 精密な原子時計を使えば、観測できます。
- ※セシウム原子時計が実用化されたのは1955年です。まだ機械式時計が一般的な時代です。クオーツ時計もまだ普及していません。
- これを「ウラシマ効果」と呼びます。
- タイムマシンは未来へ移動します。過去へ移動できません。
- ナノ秒単位を超えたところで、実生活に影響はありません。
- 浦島太郎になることはありません。
- 実際に実験して確かめた人がいます。
- Hafele-Keating experimentとして知られています。
- Joseph C Hafele と Richard E Keating が原子時計を航空機に乗せて実験しました。1971年
- 特殊相対性理論と一般相対性理論による予測と実験結果は(測定誤差の範囲で)一致しました。ナノ秒の単位です。
- その後も様々な研究機関が実験を繰り返し、理論の正しいことが確かめられています。
双子のパラドックス
- パラドックス:paradoxとは前提が正しいとすると(一見)矛盾する結果が導かれるが、実は見落としや前提に誤りがある事象。
- 双子がおり、Aさんは東京におり、Bさんは飛行機でニューヨークを往復したとしましょう。
- Aさんを静止系とするなら、Bさんは移動系であるので、移動したBさんの時計が遅れます。
- 物理現象は相対的であるので、Bさんを静止系とするなら、Aさんが移動系です。するとAさんの時計が遅れるはずです。
- あれ、BさんもAさんも遅れるとなると矛盾しますね。
- これを双子のパラドックスと呼びます。
- 実はトリックがあります。
- 物理現象は相対的であるとしましたが、Bさんは加速と減速をして方向転換しており、AさんとBさんの運動法則は相対的(対称的)ではありません。
- この場合、Aさんを静止系としなければなりません。Bさんを静止系とすることはできません。
- では、Bさんは加速も減速もせず、等速運動で行ったきり(戻ってこない)なら、どちらの時計が遅れるでしょう。
素粒子の寿命
- ミクロの世界で相対性理論の話をしましょう。ミクロの世界でも相対性理論を無視できません。
- ミクロの代表である素粒子の話です。目に見えませんが、宇宙空間に素粒子(宇宙線)が飛び交っており、地球にも降り注いでいます。
- その中にミュー粒子(ミューオン)がいます。
- ミュー粒子の寿命は短く(2.2マイクロ秒)、すぐに別の粒子に代わることが分かっています。
- さらに実験で知られるミュー粒子の寿命と宇宙から飛来してくる(速度の速い)ミュー粒子の寿命に違いがあります。
- なんと宇宙から飛来してくるミュー粒子の寿命を観測すると長い。速度が速いためにミュー粒子の時間が遅れるので寿命が長くなります。
- こんなところにも相対性理論が関係してきます。
- これは宇宙線由来のミュー粒子が地上で観測されたことをきっかけにしています。
- 地上10km付近でパイ中間子がミュー粒子に崩壊して生成されます。
- 2.2マイクロ秒の寿命しかないので光の速度30万km/秒としても0.66kmしか進めず、地上に到達することはできません。
- 地上で観測されるはずのないミュー粒子は相対性理論による時間の遅れで寿命が伸びたために観測されたのです。
時間とは
- 時間とは何なのか、科学的な定義はありますが、厳密にはわかりません。
- ※アインシュタインは時刻と時刻の間を時間と定義しました。
- ※2019年現在、「セシウム133の原子の基底状態の二つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の9192631770倍に等しい時間」を1秒と定義
- ※しかも温度0Kのもとで静止した状態にあるセシウム原子を基準にしています。
- ※温度によって左右されず、相対性理論の影響を受けない静止状態としています。
- ※これは現時点において最も厳密と思われる時間の規定方法です。将来見直される可能性もあります。
- ※科学的にゆるぎない時間の規定ではありません。
- 経過するものであることは確かです。
- この時間経過が速度によって異なります。
- 光速に近づくほど時間は経過しません。
- ※時間が遅れるとは時間の進み方がゆっくりになること。光速で動くと時間が進まない(時間が止まる)。
- ※時間の経過する系から、時間の進まない系をみると存続している。突然消えてなくなることはない。
- ※相対性理論では観測者によって時間の進み方が異なる。これは原子にも当てはまる。原子一つ一つも時間の進み方が異なる。
- 原子は原子核と電子で構成されています。
- 原子核は陽子と中性子から構成されています。
- 陽子と中性子はクオークから構成されています。
- そして原子核は中間子によって結び付けられています。
- 原子が崩壊せず、存在し続けているのは、電子が光速で動いているからです。
- つまり時間が経過しません。原子一つ一つが寿命という時計を持っています。
- ※正確にいうと電子が動いていなくとも光速で変化していればよい。
- ※電子は粒子であり波でもあり、原子核の周りをまわっているという表現は正しくない。
- ※電子が波ではなく粒子であるなら、古典力学の考え方を適用できるが、量子であるため適用できない。
- ※原子核もそれを構成しているものが光速で動いています。あるいは光速で陽子と中性子が入れ替わっているとも表現できます(弱い力)。
- ※素粒子理論では陽子と中性子を構成しているクオークが入れ替わることでつなぎとめる「強い力=核力」が働いています。
- ※「強い力」がないと陽子同士は電磁気力で反発し分裂します。
- ※素粒子に寿命があります。光の寿命は(今のところ)無限です。電子も(今のところ)無限です。
- ※素粒子の寿命とは衝突して破壊する場合を除きます。自然消滅する時間です。
- ※原子にも寿命があり、特に放射性原子は半減期が知られています。
- 当たり前といえば当たり前ですが、時間が経過しない(時間が止まる)から存在し続けるのです。
- 光も時間が経過しないので、広がりで弱まることはありますが、衝突して吸収されない限り、消滅しません。
- ※だからどれほど遠くても星を観測できます。光が寿命で消滅してしまったら、観測できません。
- ※ただし光に寿命があるかもしれません。
- 時間が経過しなければ、突然なくなる(消滅する)ことはありません。
- 時間が経過すると、崩壊します。存在できません。そのままの形を維持できず、形を変えます。
- 放射性物質は時間とともに崩壊します。
- 正確には崩壊するので時間が経過すると(我々は認識すると)いったほうが正しいでしょう。
- モノが突然消滅しないことを当たり前に考えていますが、それは時間が経過しない(時間が止まる)からです。
- モノが突然消滅しないという常識は間違いかもしれません。放射性物質は消えて別の物質に変わります。
- 質量がエネルギーに代わると一部が消滅します。
- こう考えると時間の概念そのものが変わります。
- 時間、空間、質量、エネルギーが関連することを示唆しています。
- 時間の次元を考えてみましょう。時間の次元なんて考える人はいませんが。
- 時間の次元=m g1/2 J-1/2
- これは観測とも一致します。
- 自動車は移動距離に比例して時間が経過します。
- エネルギーが大きい(速度が速く運動エネルギーが大きい)と時間の経過は小さいです。速度が大きいほど時間が遅れます。
- 自動車が重いほど時間は経過します。
- 光のように質量がゼロであれば、時間は経過しません。
- 時間をこのように理解すると特殊相対性理論と一般相対性理論に合致します。
- ※エネルギーは時間の2乗に反比例します。
- これは思考実験です。
- 仮に物体が変化せず、ずっと置いてあるとしましょう。
- 見た目も重さも変わりません。化学変化もしないとします。
- 一年後の姿がまったく変わりません。
- 一年前の写真と一年後の写真を比べても違いがありません。
- つまり、そこに時間的な経過を認めることができません。
- 前後でまったく同じ状態ということは、その物体にとって時間が止まっていると等価です。
- ※「変化がない」=「時間が止まっている」は等価
- たとえば鉄が酸化して錆び、変化するから時間の経過を認識します。
- 酸化するというのは鉄の原子に酸素原子が結びつき変化します。
- 原子に変化がなければ、原子の時間が止まっているのと等価です。
- つまり、個別の原子ごとに時間の経過が異なります。
- 酸化した鉄の原子は時間が経過しますが、内部の鉄の原子は酸化されずに時間は止まっています。
- モノの物理的な位置が移動していると、変化を認めたとき、時間を認識します。
- 変化がなければ時間が経過したのかどうか認識できません。自分の感じる時間と相手の時間は異なります。
- 自分の持っている時計と相手の持っている時計では時間の進み方が異なります。
- 外部から何か作用が加わると時間が変化します。
- 相対性理論では速いほど時間が遅れます。だから移動したら時間に変化を及ぼします。
- ※光速を基準に考えると移動すると光速から速度が落ちます。だから時間が経過します。
- ※時間の進み方は一様ではなく、状況に応じて時間が止まったり(遅れたり)、進んだりします。
- 原因が時間ではなく、結果として時間があります。
- 古典力学の時間という概念は、見かけ上の結果であるといえます。
- 私たちが普段感じている時間とは見かけ上の結果です。
- 思い込みや常識として時間を作り上げています。
- 科学的にはそう考えても何ら不思議ではありません(矛盾はない)。
- 地球は動かない(天動説)と思い込んでいたのと同じです。
モノは光速を超えない
- 特殊相対性理論により、モノは光速を超えられません。
- これはエネルギーが質量と等価であることからも推測されます。
- 光は量子です。同様に原子を構成している陽子、中性子、電子も量子です。
- モノの構成要素を調べると量子です。
- ありとあらゆるモノは量子で構成されており、基本的に量子という同じ性質を持ち合わせています。
- 例えば、粒子とみることもできれば、波動とみることもできます。
- ということは、モノは光と似た性質でできているので、モノが光速を超えるわけありません。
- モノは光速を超えられないのではなく、モノも構成要素は光と同じ性質を有しているのです。
- 光速が光速を超えられないように、モノが光速を超えられないのです。
- もっとわかりやすい説明をしよう。
- 「光速は光速を超えないなら、モノの速度は光の速度を超える」と仮定します。命題
- 光は2次元のエネルギーであり、モノ(原子)は3次元のエネルギーです。どちらも同じエネルギー。
- 光速は光速を超えないとは、エネルギーの速度はエネルギーの速度を超えません。
- ところがモノの速度が光の速度を超えるのであれば、エネルギーの速度がエネルギーの速度を超えます。
- これは矛盾します。命題は誤りです。背理法
- よって「光速は光速を超えないなら、モノの速度は光の速度を超えない」
- 光速度不変の原理を前提にすると、光もモノも本質はエネルギーなので、モノの速度も光の速度を超えられません。
- 光速度不変の原理とは「エネルギー速度不変の原理」です。
- エネルギー速度とは物理的な速度も状態変化の速度(例えば中性子が陽子に変化する速度)も限界があることを意味します。
- 光は量子なので粒としても状態としても変化速度に限界があります。限界があるので「時間」が生成されます。
- 量子はエネルギーの共振状態にあり、変化速度に限界があります。
- ※量子の世界では物理的な速度も状態変化の速度も等価です。
- モノの速度が光の速度を超えるなら、光速度不変の原理に誤りがあります。
- モノも量子で構成されています。量子以外の存在はありません。量子とはエネルギーです。
- ※現在のところ「光速度不変の原理」を科学的に正しいとしていますが、絶対に正しいという保証はありません。
- ※科学とは「今のところ正しい」としか言えません。未来永劫正しい保証はありません。
- ※なお、宇宙の膨張速度は光速を超えるといわれているだけで確認したわけではない。証明されていません。
- ※宇宙の膨張速度が距離に比例して大きくなると仮定すると理論上、光速を超えなければなりません。
- ※宇宙の膨張速度はまだ確定していない(ハッブル定数)。本当に比例するのかわかっていない(すべての天体を測定したわけではない)。
- ※もしかしたら宇宙の膨張速度は遠方で収束しているかもしれない。
- ※確認していないこと、証明していないこと、わからないことを明確にするのは重要です。
過去を見ている、宇宙は膨張している
過去を見ている
- 私たちが目にするものはすべて過去です。
- 過去しか見ることができません。
- 光の時間で考えれば、1m進むのに3nsかかります。
- 1m先を見ているなら、それは3ns前の姿です。
- 太陽は約8分前の姿です。
- 仮に太陽が消滅しても、8分間気が付きません。
- 我々が観測できる宇宙は約138億年です。
- つまり138億年の過去を見ています。
- では宇宙の大きさも138億年光年かといわれるとそうでもありません。
- 宇宙が静止しているなら、138億年光年かもしれません。
- ※あるいは光の寿命が138億年だから観測できないのかもしれません。
宇宙は膨張している
- 観測により、宇宙が膨張していると知ったのは1900年台になってからです。
- その一つの証拠と言われているのが赤方偏移です。
- 赤方偏移とは光のドップラー効果です。
- 光のスペクトルを観察するとところどころ黒い線があります。
- これをフラウンホーファー線と呼びます。
- 物質の種類に応じて光が吸収されるためにおこる現象です。
- 例えばヘリウムが吸収する波長は587nmです。
- 天体の光をスペクトルでみるとヘリウムが吸収する波長が赤いほうに移動していることがわかりました。587nmの位置からずれています。
- これを赤方偏移といいます。
- 光も波であるためにドップラー効果が生じます。
- つまり天体が移動しているために発生します。救急車のサイレンと同じ原理です。
- どの方向の天体も遠ざかっています。これは膨張していることを意味します。
- しかも遠い天体ほど速いことがわかっています。
- ただ光が弱いために、どのくらいの速度であるかは誤差が大きいです。
- この膨張率を示す値がハッブル定数です。定数とはいっても大きな誤差を含みます。まだ確定していません。
宇宙の年齢は138億年?宇宙の果ては138億光年?
- これは現在観測している天体(見えている部分)から導いた結論です。
- ただし、宇宙は膨張しているために見えていない宇宙があり、これが正しいとは限りません。
- 138億年前の光を観測しており、宇宙が膨張しているなら、その天体はすでにその先に移動しているでしょう。
- 最も遠方の天体が138億光年と言っているだけで、宇宙が膨張して移動し、まだ存在しているなら今は138億年先(移動速度x時間)にいます。
- 光が地球に届くまで138億年経過しているので、天体はその位置からすでに138億年先に移動しています。
- 過去しか見えないために、今の位置を特定できません。
- 少なくとも最も遠方の天体は138億光年にいただけで、現在はもっと先に移動しています。
- あとになって光が届くために、だんだん遠い天体が見えてきます。
- そのため、観測していない光がまだあるわけで、138億年が本当の年齢かはわかりません。
- あくまでも今観測できる天体から推測してという条件付きです。
- 宇宙が膨張しているために宇宙の果ては138億年光年ではありません。もっと大きいことがわかっています。
- 宇宙の膨張速度は我々の想像を超えて大きいことがわかりはじめています。
- ダークマター、ダークエネルギーとはみえない宇宙のことかもしれません。
- 人類は宇宙の一部しか見ていません(見ることができません)。視野が狭いのです。
- 単に現時点で見えていないだけなので、ダークマター、ダークエネルギーと呼んでいるにすぎないのです。
真の姿をみていない、真の姿を確認できない
- 過去を見ているとは真の姿を見ていない。
- 物に光が当たったあとの姿しか見ていない。
- 光の当たる前の真の姿を見ていない。
- 物に光が当たると、「量子もつれ」がほどけ確定した状態になる。
- 確定していない状態を見ていない。確認していない。
- 光が当たるから物が見えるのが当たり前に思っているが、光の当たる前を確認しているわけではない。
- 光の当たる前は確定した状態にない。不確定な状態にある。
- 光の当たる前と当たった後は同じではない。同じと思い込んでいる。
- つまり人は確定した物の状態しか見ていないのだ。
- 不確定な状態はあいまいなので、そもそも観測してもあいまいにしか見えない。ぼんやりした状態である。
- 真の姿は不確定であって、我々が見ているのは、状態が確定したあとの姿に過ぎない。
- 見かけ上の姿しか見ていない。
- 動く物体の連続写真を撮っているようなものだ。
- 我々がみているのは光によってその瞬間、確定した状態の連続写真を見ているに過ぎない。
- こう考えると、二重スリットの実験結果に納得がいく。
- 状態が確定する前はあいまいな状態にあり、観測した瞬間に確定した状態を見ることになる。
- 真の姿はあいまいな状態である。我々が見ているものは真の姿ではない。見かけ上の姿に過ぎない。
- 光が物に衝突すると、不確定な状態が確定してしまう。
- ※量子が何かに衝突すると、不確定な状態が確定してしまう。
- ※本来の姿は不確定性原理のため観測できない。状態が確定した後しか観測できない。
- 我々は量子の確定した状態しか見ていない。いや観測できないといったほうが正しい。
- 観測しようとして量子に触れた時点で、量子は変化してしまう。
- わかりやすい例を挙げよう。
- 紫外線硬化レジンがある。アクセサリ、マニュキュア、歯の治療に利用される。
- このレジンは液体である。紫外線が当たると液体から個体に変化する。
- 紫外線が当たると状態が変化する。
- 可視光があるからレジンの元の状態(液体)を確認できるが、紫外線しかない世界なら我々は硬化したあとの姿(個体)しか確認できない。
- 観測しようとして紫外線を当てた瞬間に液体から個体に変化するので、我々は元の姿も個体と思い込む。
- しかし観測する前は液体である。紫外線で観測する限り、我々は元の姿を観測できない。知りえないのである。
- しかも見ている世界しか信じてこなかったのでそれを「正」と勘違いしている。見えない世界を信じられず「正」とできない。
- 見ている世界がすべてではない。誤解のないように言えば(科学的な根拠のない)心霊現象を信じろと言っているのではない。
- 科学的な根拠はあるが見えない世界がある。電子を誰も見たことがない。見えないが存在している。見えない世界の法則がある。
- 同様に光で観測している限り、光の当たった後しか確認できない。光の当たる前の真の姿を知りえないのである。
- 光の当たる前の真の姿は光が当たった後と同じ状態とも限らない。そんな科学的な保証はない。そう思い込んでいるだけである。
- 光が当たることによって(量子の)状態が変化していることに気が付いていない。
- (光が当たって)観測した瞬間に不確定状態が確定状態に変化する。
- 観測した瞬間に(量子の)状態が確定する。
- 「シュレディンガーの猫」はまさしくこれを指摘している。
- 光の当たる前と光の当たった後の(量子の)状態が同じと思い込んでいると矛盾したように感じる。
- 考えてみれば同じである科学的な保証はどこにもない。むしろ同じわけがない。
- 見た姿が正しいとは限らない。
- 観測した瞬間に状態が変化してしまうため、元の姿ではない。
- 実は電子を見た人はいない。見て確認したわけではないが、間接的な実験から電子があると仮定したら理論が成り立つ。
- この理論を現在まで誰も覆すことはできないだけである(それを科学と呼ぶ)。
- 電子を含め、量子の本当の姿を見た者はいない。確認しようとして観測した瞬間に状態を変えてしまうために観測できない。
量子は見えない=エネルギーの塊(絡まり)
- 原子の姿までは電子顕微鏡で確認できる。実際に見ることができる。
- ところが原子を構成している電子や原子核を見ることはできない。
- ここに大きな境界線がある。観測原理の境界線である。
- 量子の世界に入ってしまい、直接みることはできないし、見た人はいない。
- 量子とは波(状態)でもあり、粒子でもある2重の性質を持つ。
- 量子に不確定性原理がある。これは量子であるが故の原理である。
- 光を使ってみようとしても見えない。光の影響を受けてしまうために量子が変化してしまう。それはもはや量子ではない。
- イメージとして例えられるのは「短い波の粒」である。円の中に波を書く。
- 筆者が提唱する書き方は絡まり(結び目)である。本当は輪郭もぼんやりさせたい。変化を続けているため明確な形はない。
- 境目はないので丸はいらない。波と粒子の性質を示す結び目である。共振状態にあるのでメビウスの帯(表裏一体)ともいえる。
- 端があるのにも理由がある。簡単にほどけたり、壊れたりはしないが、時間とともにほどけたり(崩壊)、強いエネルギー(力)でちぎれる。
- 端はその可能性を示している。
- 量子はエネルギーの小さな塊(粒)ととらえたほうが正しい。
- ある単位のエネルギーの塊(粒)しか存在を許されない。
- 物理現象によってエネルギーの絡まった状態(共振状態)にある。
- 電磁波である光は電気と磁気のエネルギーが絡まった状態にある。2次元の絡まりである。
- そういうエネルギーの状態が許されている。理由は定かではないがそれが自然の原理であり、宇宙の原理である。
- 陽子、中性子、そして原子核は強い力と弱い力のエネルギーが絡まった状態にある。3次元の絡まりである。
- このようにエネルギーの絡まり状態(共振状態)が許されたところに量子が発生する。
- だからまだ発見されていない未知の量子があるとするなら、エネルギーの絡まり状態(共振状態)が許される点を見つければよい。
- そこに量子がある。
- 逆にいえば量子があるところにエネルギーの絡まりがあり、物理法則がある。
- 物理法則の収束点に量子がある。
- エネルギーの絡まった状態が量子であるなら、直接見て観測することも不可能である。
- そもそもエネルギーとは(人間の考え出した)見えない存在(物理の次元単位)である。
- だから量子を見た人はいない。
- 空間は量子の揺らぎ(発生と消滅=1/2hν、+hνーhν=ゼロ)を許しているが、通常はゼロに戻ろうとする。
- これはエネルギーの揺らぎに他ならない。
- ※エネルギーは波でもあるため、エネルギーの揺らぎが重なると大きな波になる。
- 何かをきっかけに、たまたまエネルギーが絡まって量子の状態に落ち着くと、もとのゼロに戻れなくなる。
- ※エネルギーの絡まる科学法則がある。科学法則がなければエネルギーは絡まないし、宇宙は誕生しない。
- こうして量子が発生し、さらに量子が絡まって原子が誕生し、重力が残り、時間が生成される。
- 2次元に絡まった量子が、さらに3次元に絡まったとみるか、はじめから量子が3次元に絡まったとみることもできる。
- いずれにしてもすべてのものはエネルギーの絡まった姿(塊)に過ぎない。
- さて量子力学の話から相対性理論の話に戻る。
- 相対性理論の結果であるE=mc2は質量はエネルギーと等価であることを示している。
- これはすべてのもの「つまりは宇宙を形成しているもの」は「エネルギー」であると説明している。
- 偶然の一致ではなく量子力学も相対性理論も同じ結果を示している。
- 量子の揺らぎには方向がある。
- 対消滅するためには、お互いに反対方向である必要がある。
- プラスならマイナスの方向である。角度でいうなら0度と180度の関係である。お互いに打ち消しあう。
- ところが、2次元では(進行方向に対して)0度と90度にずれると、お互いに補い合い、共振現象で消滅できない。
- これが電磁波である光の姿である。90度ねじれた状態といえる。
- 3次元になるとさらに複雑になる。3つの方向を考えられるからである。分子の鏡像異性体のようなイメージである。
- X方向、Y方向、Z方向を考えなければならない。
- 組み合わせとして+X-X、+Y-Y、+Z-Zならお互いに反対方向だから対消滅する。
- それ以外の+X+Y、+X-Y、-X+Y、-X-Y、+Y+Z、+Y-Z、-Y+Z、-Y-Z、+Z+X、+Z-X、-Z+X、-Z-Xの組み合わせで誕生すると共振する。
- お互いに(3次元方向に)90度ずれて(ねじれて)いる。
- お互いにエネルギーが共振して存在することになる。エネルギーが絡まる。
- 2つの量子は共振状態(量子もつれ)にある。
- だから、量子もつれ状態にある2つの量子を(エネルギーを与えることなく)引き離すと、90度ずれた状態を保つ。
- ※外部からエネルギーを与えると量子もつれがほどけてしまうので注意。
- これが3次元の量子の姿である。
- 一方が上向きスピンなら他方は下向きスピンになる。
- 表裏のような関係になる。反対の関係ではなく、90度ずれた関係にある。
- 量子もつれとは90度ずれた関係の双子である。
- エネルギーには方向があり、反対方向なら消滅、90度ずれると共振して存在を続ける。
- 量子とは消えなかった、共振状態のエネルギーである。
- エネルギーが90度ずれて絡まった姿である。
- 一般人からすれば何を言っているのかわからないだろう。
- 架空、妄想、想像の話に聞こえてしまう。本当か疑うのも仕方がない。
- 筆者自身もはじめは信じられなかった。
- しかし、何の根拠もない常識を取っ払ってみると、どうやら正しいようだ。
- 空間にエネルギーが突然出現して消えていくといわれてもにわかには信じがたい。
- しかし量子の世界ではそれが現実である。理由はわからない。科学とは現実(事実)を正とする。
- 現実から理論を導く。理論から現実を導くのではない。理論のほうを現実に合わせなければならない。
- ※人間が電子と名付けたエネルギーの塊は、たまたまエネルギーという次元で理解しているに過ぎない。
- ※別の方向から理解することもできる。方法は一つではない。
- ※波はエネルギーと等価とみることもできる。粒子(質量)はエネルギーと等価とみることもできる。
- ※だから量子は波でもあり粒子でもあり、その実体は(小さな)エネルギーの塊とみなせる。
- ※たまたま人間はエネルギーという名前を付けただけである。
- ※そしてエネルギーには絡まり方がある。絡まるともとに戻れず、量子として存在を始める。つまり時間が生まれる。
- ※エネルギーの絡まり方を説明できれば力の分類になる。これが力の統一理論の手掛かりになる。
- ※※エネルギーが絡まると共振状態にあるから波の性質を呈するのは当たり前である。
- ※※共振速度が光速cであるから、cを係数としてエネルギーと等価なのは当たり前である。
- ※※そしてm=E/c2を質量と(いう単位に)定義しなおしたともいえる(2018国際度量衡総会、厳密にはプランク定数を決定)。
- ※※共振が完全に無損失なら量子の寿命は無限になる。損失によって量子の寿命が決まる。あるいは他からエネルギーを加えると(バランスを崩して)壊れる。
- ※なお量子の世界は触れた瞬間に変化してしまう(触れるとはエネルギーの受け渡し)。もとの姿を観測するのは容易ではない。
- ※光を当てて観測した瞬間に変化してしまう。だから観測できない。観測した瞬間に元の姿ではない。
- 我々が見ているモノはエネルギーの化身であって、見かけ上の姿に過ぎない。
- モノの正体はエネルギーである。
- 我々が信じていることが、まったく逆なのだ。
- 見かけにだまされている。
- 量子は観測した瞬間に変化してしまう。我々が見ているモノは変化した状態を見ている。
- 元の真の姿ではない。見かけ上の姿である。
歴史的背景
- 特殊相対性理論も一般相対性理論も歴史的な背景(科学の発展)から導かれた。
- それ以前の様々な研究や理論や発見と数学の手を借りることで構築された。
- 突然、何もないところから理論が沸いて出てきたわけではない。
- ※アインシュタインは光の速度で移動する夢を見たことがきっかけだったと述べている。
- それまでの科学と数学の蓄積があったからこそ導き出された。
- アインシュタインは天才的であったが、いずれ別の天才が導いていたであろう。
- ※彼は若い時に理論を発表している。特殊相対性理論は26歳であった。
- ※当時、光は波か粒か議論されていた。まだ光が電磁波であることを知らなかった。
- ※すでにローレンツは電磁気の世界で時間の遅れを提唱していた(ローレンツ変換)。
- ※様々な科学者がばらばらに法則を見つけ出していたが、系統立てて理論にまとめ、説明したのがアインシュタインであった。
- 光に速度があることがわかり、計測する技術が整った。
- 電磁気学が完成した。
- 地動説も分かった(地球は自転と公転)。
- 数学も発展し、微分積分など理論を構築する道具がそろった。
- 下地がそろっていなければ、無理だった。
- 一つでも欠けていたら理論を構築できなかった。
- 例えば微分積分がなかったら、無理だった。
- 地動説がなければ、無理だった。
- こう考えると科学の発見とは歴史的な必然であるともいえる。
- そこに天才の力は必要であるが。
- ※アインシュタインはドイツ人であった。
- ※当時、ドイツの数学者が多かったこともアインシュタインに有利であったかもしれない。
- ※ドイツ語で学ぶことができた。
- ※ガウス、リーマン、ヤコビはドイツ人である。
科学者の倫理
- 科学者には倫理観を求められる。そこには葛藤がある。これはあまり知られていない。
- ノーベルもアインシュタインも葛藤に悩まされた。簡単な話ではない。
- 科学に善悪の表裏一体の面がある。善と悪を切り離せない。
- ※科学を平和的に利用すれば「善」であるが、兵器に使用すれば「悪」になる。
- 1945年8月6日広島原爆(リトルボーイ、ガンバレル型、ウラン)、1945年8月9日長崎原爆(ファットマン、インプロージョン型、プルトニウム)
- ノーベルはダイナマイトの発明で巨額の富を築いた。
- ダイナマイトは鉱山の発掘など大きな功績をあげた。一方で兵器(爆弾)に使用された。
- これに心を痛め、平和的な科学の発展に貢献した人のために、ノーベル賞を設立した。自責の念から賞が生まれた。
- アインシュタインはドイツから米国に亡命し、原爆の研究開発を進言した。当時はまだ理論上可能であるが実現できるかはわからなかった。
- 当時ドイツも日本も原子爆弾の研究をしており、敵国が原爆の開発に成功し、先を越されると戦争に負けてしまう。
- ※1938年ハーン(ドイツ人)とマイトナー(オーストリア人)により核分裂が発見される。マイトナーはユダヤ人であったため亡命する。
- ※核分裂の発見により現実味を帯びてきたが、連続反応させるためにウランを濃縮しなければならなかった。
- アインシュタインにしてみれば苦渋の決断だった。
- たまにアインシュタインが原爆を開発したという勘違いがある。彼は科学理論を発見しただけである。進言はしたが開発はしていない。
- ※米軍の主導で原爆を開発した(マンハッタン計画)。
- 科学は発見される以前から、世の中に存在している。ニュートンが万有引力を発見する前から、リンゴは木から落ちていた。
- ノーベルやアインシュタインを非難しても何の解決にもならない。
- 彼らは純粋に科学を発展させただけである。彼らがやらなくてもいずれ誰かがやっただろう。
- とはいえ科学者も常に悩まされ葛藤する。自分が発明や発見をしなければと。
- ※事実として戦争で人が死ぬ。
- ※歴史に「もしも」はない。原爆がなければ戦争を止められなかったのかはわからない。事実として戦争は終わった。
- ※早く止めなければ、北海道はソ連に占領されていたかもしれない。
- ※悲しいかな軍事技術が科学技術を発展させてきた。航空機もGPSも軍事技術である。
- 現代における倫理として「自己責任」が確立している。自分の行動責任。
- ※科学を善に使用するのか悪に使用するかは「人間次第」である。つまり「自己責任」が重要になる。開発者(他人)に責任を押し付けてはいけない。
- 現在の法律も自己責任を前提にしている。
- 誤使用に対して開発者や製造者の責任を問えない。
- 「包丁」を料理に使えば便利であるが、誤って使えば凶器になる。
- 「スマートホン」だってオレオレ詐欺に悪用する。
- 「自動車」だって凶器になる。
- いずれも使用方法を誤った人間が悪い。使用した者が悪い。悪事に使用した者に責任がある。
- 「他人の悪事の責任」を開発者や製造者に転嫁するなら、だれも「包丁」「スマートホン」「自動車」を作らない。作れない。
- 他人の悪事の責任をあなたも突然取らされることになるだろう。こんな理不尽な話はあってはならない。
- 科学の発見も発展もなくなる。
- ※自己責任にはいくつかの意味を含む。
- ※(1)自分のリスクは自分で負う。他人に責任転嫁してはいけないという意味。
- ※(2)自分のリスクについてのみ責任を負う。他人の責任を負わないという意味。
- ※(3)(1)の拡張にあたるが、たとえ予期できない(自分に対する)リスクについても自分で責任を負う。株式投資や自分の人生について責任を負うという意味。
- ※自己責任とは因果律に支配されている科学(「行為」から生じる「結果」が「因果関係」)に基づいている。
- 核兵器廃絶を唱えるが、一度知ってしまった「知識」を消せない。なかったことにはできない。
- たとえ核兵器を廃絶したとしても、「核兵器を製造する知識」は永遠に残り、誰かが製造するだろう。
- だから核兵器(物理的なモノ)を廃絶しても意味がない。
- ※ソ連は米国の原爆開発を知らなかった。都市を消滅させる爆弾なんて思いもしなかった。後に製造技術を盗み出し、開発することになる。
- ※「知識」や「情報」を完全に隠しておくことは不可能。人類が滅亡しない限り。
- 核兵器を製造させない、使用させないように「人を教育」しなければならない。
- 悪事に使用することを考えさせないように「人を教育」することだ。
- 人は必ず世代交代する。一時的に悪事に使用する人がいても、永遠の命はない。そう考えた人はいなくなる。
- 時間はかかるが、世代交代を利用して「人を教育」していくしかない。
- 核兵器を使わせない「知恵」が必要である。核兵器を無効化する教育が必要である。
- 現存する核兵器を使うと地球の陸地は何十回もなくなる。それくらいの量の核兵器を持っている。人類を何回も滅亡させる。
- 核兵器を使った時点で自分たちもタダでは済まない。報復を食らう。
- ※第3次世界大戦を起こしてはならない。今までの戦争とは桁違いで人類が滅亡する。
- ※これまで戦後復興できたが、次は復興できない。本当に取り返しがつかない。
- ※せいぜい小競り合いにとどめるべきだ。仕方のない選択肢である。ガザとイスラエルの小競り合いも同様である。
- ※ロシアのウクライナ侵攻は国連の無力さを露呈してしまった。国連は役に立たない。
- ※同じことがアジアで起きるかもしれない。常任理事国が戦争を始めると誰にも止められない。
- ※かといって米国も同時多発テロで正気を失い、(やり場のない怒りで)イラクに侵攻した。
- ※ロシアとやっていることに変わりない。
- ※いずれにしても常任理事国(大国)が暴走すると誰にも止められない。
宇宙定数
- 宇宙は静止(動いてはいるが、膨張をしていないという意味)していると考え、アインシュタインは宇宙定数を追加しました。
- ※当時はまだ宇宙が膨張しているとはわからなかった。
- ※赤方偏移により宇宙が膨張していることがわかっている。
- これを誤りだと指摘しますが、それはわからなかったからです。
- 宇宙が膨張していることが分かり、宇宙定数を排除するのではなく、
- (そのままではないが)宇宙定数を考慮に入れないと理論と現実が一致しないことがわかってきました。
- あながち宇宙定数は誤りではないと見直されています。
- ここからダークエネルギーとかダークマターといわれる存在を予言しています。
- このダークとは暗くて未知のという意味です。見えないけどなにかあります。
- 相対性理論は今でも最先端科学を支えています。
- それまで別々に考えていた「時間」と「空間」を統合して「時空」としました。
- これは宇宙とはなんなのか、宇宙の境目、宇宙の殻とはなんなのかと新たな疑問を生みます。
- 宇宙の外側には何もないとはどういうことなのであろうか。
- 誰も宇宙の外側を確認することはできない。
ブラックホール
- ブラックホール研究者が2020年のノーベル物理学賞を受賞しました。
- 宇宙論の最先端であり、関心が高いので解説しようと思います。
- ブラックホールという言葉は1967年に初めて登場した比較的新しい言葉です。
- ブラックホールは一般相対性理論の応用からその存在を予言されることになります。
- アインシュタインは一般相対性理論で宇宙の法則を記述したアインシュタイン方程式を導きました。
- 宇宙項(宇宙定数)で有名になった方程式です。
- この方程式(偏微分方程式)を簡単に解くことはできません。量子力学のシュレディンガー方程式を簡単に解けないのと同様です。
- シュヴァルツシルトは条件を簡素化することでシュヴァルツシルト解(特殊解)を求めました。
- シュヴァルツシルト半径で有名です。
- シュヴァルツシルト半径とは重力があまりにも強いため光さえも脱出できない境界面です。
- そんな半径があることを証明しました。
- ※これを「事象の地平線」とも呼びます。この中の情報を知ることができません。
- ※後に事象の地平線を作る重力の強い天体をブラックホールと呼ぶことになります。
- ※シュヴァルツシルト半径は相対性理論の見かけ上の法則である古典力学でも導くことができます。
- チャンドラセカールは質量の大きい恒星が自分の重力に押しつぶされてブラックホールになることを示しました。
- これがブラックホールの予言です。こんな天体が宇宙に存在するかもしれないことを一般相対性理論は示しています。
- こうしてブラックホール探しが始まりました。
- ブラックホールは光さえも飲み込んでしまうため、直接観測することはできません。
- しかし間接的に観測することはできます。
- 銀河の中心にブラックホールの兆候を発見します。
- その後も多数のブラックホール候補が発見されます。この時点でまだブラックホールとは確定していません。
- 2019年に電波望遠鏡(電波干渉計)を使ってブラックホールの撮影に成功しました。
- 正確にいうとブラックホールシャドウ(ブラックホールの輪郭)を撮影しました。
- 見えないのですからなかなかブラックホールと確定するのは難しいです。
- 厳密性を考えると、何をもって観測したといえるのか難しいのです。電子の発見も見えないので間接的に観測するしかありませんでした。
- さてブラックホール議論の中で、数学上の特異点があります。これを「重力の特異点」と呼びます。
- ブラックホールの形状を計算すると特異点が生じます。
- ホーキングとペンローズがこの特異点の研究に取り組みます。
- そして特異点定理を証明します。
- 特異点定理とは「一般相対性理論の(厳密な)解は特異点を含む」ということです。「ある」を証明しました。
- 特異点とは無限大に発散してしまい、現実と理論の整合しない点があることを意味します。
- ※そのため一般相対性理論が崩壊する特異点とも呼びます。
- 本来、これは困った話です。
- しかしブラックホールは事象の地平線の内部で起こる現象であり、ブラックホールの中に特異点があっても外部から知ることができません。
- もはやブラックホールの中で何が起きていようと知ったことではないわけです。内部を観測できません。
- このあたりは量子力学からも考える必要があります。
テンソルとは
- 物理的な量や幾何学を一般化(抽象化)した表記方法であり、スカラー、ベクトル、座標系など様々なことを定義できる。
- 例えば計量テンソルとは距離と角度を定義することで決まる空間を意味する。
- テンソルを定義すれば、いろいろな量や空間を表現できる。
- 様々なテンソルが定義されている。
- テンソルを定義することでアインシュタイン方程式は簡単に見える。
- 計量テンソルはランクが2の行列で表現されることから、アインシュタイン方程式は簡単ではない。
相対性理論と量子力学(量子物理学)の関係
- これからの課題である。
- 相対性理論と量子力学は相反するものではない。
- ただし一筋縄ではいかない。
- お互いに矛盾なく、理論をどう解釈していくかが問われています。
- アプローチ方法が異なるため、新たな数学の発展を待たなければならないかもしれない。
- プログラム手法でいうと「トップダウン方式」と「ボトムアップ方式」の違いがある。
- 個別に理論を積み上げる数学(演繹法)と個別はどうあれ確率論で考える方法を統合する数学が必要になる。
- 「卵が先か鶏が先か」「囚人のジレンマ」のようなパラドックスである。
- どちらも結果として間違ってはいない理論ではあるが、2つを同時にどう解釈してよいか(結び付ければよいか)わからない。
- この考えの先に次のようなものがある。
- 「量子電磁力学」
- 電子を始めとする荷電粒子間の電磁相互作用を量子論的に記述する理論
- これは完成している
- 「量子重力理論」
- 量子力学と一般相対性理論を合わせた理論
- これは未完成
- (1)電弱統一理論=「電弱理論」1960年代
- 電磁気力と弱い力は電弱相互作用という形で完成しています。
- (2)大統一理論
- 3つの力をまとめた理論、未完成
- 電磁相互作用、弱い相互作用、強い相互作用を統一理論
- (3)超大統一理論
- 4つの力をまとめた理論、未完成
- 4つの力とは
- 電磁波相互作用=電場や磁場が作る力
- 強い相互作用=原子核に働く力、原子核を結びつける力、電磁波より強いので強い力と呼ばれる
- 弱い相互作用=素粒子(クオーク)に働く力、電磁波より弱いので弱い力と呼ばれる
- 重力=万有引力、重さ(エネルギー)を持つものに働く力、時間と空間をゆがめるために発生する見かけ上の力
相対性理論や量子力学との出会い
- なぜ相対性理論や量子力学に足を突っ込むことになったのかそのいきさつに触れよう。
- 正直に話せば、相対性理論や量子力学を勉強するつもりはありませんでした。
- 筆者の関心事は「自分はなぜ存在しているのだろう」という素朴であり人生の根幹をつく疑問でした。
- これは幼少期からの疑問でした。哲学であり科学でもありました。
- 答えはないのかもしれませんが、今でもこの答えを探求しています。
- お釈迦様は、生まれてすぐに七歩歩いて右手で天を指し、左手で地をさして「天上天下唯我独尊」と言われたそうである。
- 大雑把にいうと「天上天下(世の中)に唯一の、我々一人ひとりが尊い存在である。」
- なんとも哲学的であり悟りや達観した言葉である。
- 精神的な意味では真理かもしれない。
- ※これは多様性でもあり遺伝子のレベルで見れば正しい。遺伝子の多様性を失うと人は全滅する。
- 仏教は精神的な意味で多くの先人が議論しつくした教えである。
- ありがたいことである。
- ※自分ひとりでは頑張っても80年ぐらいしか考えることはできない。
- ※何千年も多くの人が議論しつくしており、その恩恵に与る。
- 一方で物質的(物理的)な意味では科学的な真理を知る必要がある。
- 我々に肉体という物体があるわけで、なぜ物質があるのかその理由を知らねばならない。
- 物質がなければ我々は存在すらできない。
- これを追及していくと「宇宙はなぜ存在するのか」に行き着く。
- 物質は原子で構成されており、なぜ原子があるのか、物理現象の科学的な法則とは何なのかを解き明かす必要がある。
- 自分という物質がなぜ存在し、なぜ物理現象を起こすのだろうか。
- こうした物理現象が起こらなければ、我々の肉体は存在しなかった。
- こうしたことから、科学の道を選ぶことになった。
- 幸いにして物理と数学を得意としていた。というより性格、相性が良かったというべきであろう。
- そして幸運だったというしかないが、先人の功績で、今日の最先端の科学である、電磁気学、相対性理論、量子力学が確立していた。
- 100年、200年も前に生まれていたら、出会うことのなかった科学(根底にある基礎理論)である。
- 後で知ることになるのだが、これらは相互に関係しており、もともと電磁気学を発端にしている。
- 電磁気学を追及して生まれた学問である。
- 光は電磁波であり、光の速度を測定したら一定であった。ここから相対性理論につながる。
- 電子を観察すると確率的なふるまいをする。ここから量子力学につながる。
- 初めは電気を知りたくて電磁気学にのめりこんでいった。
- すると、知らぬ間に相対性理論、量子力学にたどり着き、引き込まれていった。
- 電磁気学に首を突っ込むと、もれなく相対性理論、量子力学に足を突っ込むことになる。
- 全身どっぷり科学につかる。
- こんなことになるとは思ってもみなかったというのが正直な感想だ。
- 理論物理学と呼ばれ、厳密性を要求されるので、数学によって構築された物理学である。
- 数学は計算間違いせず、正しい論理展開をすれば、100%信頼のおける道具(武器)である。
- だれも否定できない。否定できないように論理展開している。
- 今後の科学技術もこれらを基礎にするだろう。
- これらの科学が否定されない限り歴史的に存続していくであろう。
- これで理論が完結したわけではない。まだ途中段階である。
- むしろわからないことだらけである。
- なぜ電磁気が存在するのか、時間とはなんなのか、その根本的なことがわからない。
- なぜ光速が一定なのか、エネルギーとはなんなのか、その根本的なことがわからない。
- なぜエネルギーと質量が等価なのか、数式で導かれているが、その理由を説明してはいない。
- なぜを追求していくと、その理由がわからない。
- そのまま受け入れろといっても無理である。それは何も考えるなに等しい。
- ※磁気は電子のスピンによって生み出されるが、なぜ電気と磁気が相互作用するのか理由を説明してはいない。
- ※そもそもなぜ電子が存在するのかわからない。
- 究極的に理論が統一されていくことを期待する。
- それには数学の発展や天才の登場を待たねばならないだろう。
- 最終的に理論は量子の揺らぎの中に消えていくかもしれない。
空間は揺らいでいる->エネルギーが絡まって宇宙ができた
空間は揺らいでいる(量子力学の視点)
- 不思議に思うかもしれないが何もないはずの空間では突然、エネルギーが生まれたり消えたりという揺らぎがある。揺らぎが許されている。
- 量子力学では確率的に揺らぎを許している。
- 瞬間的にみるとエネルギーが生まれたり消えたりしている。別の言い方をすれば粒子と反粒子が生まれては消える。
- トータルで見るとエネルギーはゼロであり、エネルギー保存の法則にも反しない。
- エネルギーとは質量と等価であり、質量が生まれたり消えたりしている。物質が生まれたり消えたりしている。消えるとはマイナスのエネルギー。
- プラスのエネルギーとマイナスのエネルギーの総和はゼロである。
- ※別の言い方をすると複素数の実部と虚部を行き来している(波打っている)。我々のいる世界を実部とするなら裏の虚部がある。実像と虚像が表裏一体。
- ※実像と鏡の中の虚像の関係にある。鏡の中に見えるが鏡の裏には何もない。「+ある」と「−ある」が表裏一体で合計すると「ない(ゼロ)」になる。
- 微小な宇宙が生まれては消えている。空間そのものを生み出したり、消し去ったりしている。
- ビックバン宇宙論もこれであり、なにもないところから突然、宇宙が誕生した。
- 宇宙とは一時的な偏在なのかもしれない。大きな揺らぎの一つであり、プラスとマイナスのエネルギーを発生させた。
- しかし長い目でみると、この揺らぎ(揺れ、振れ)は一時的なものであり、いずれ消えていくかもしれない。
- プラスとマイナスが出会って消えていく。これを対消滅と呼ぶ。
- ※プラスに対してマイナスという表現は正しくなく虚数と表現したほうがいいかもしれない。表裏一体の関係にある。
- ※エネルギーの式に1/2が登場する。運動エネルギー(1/2mv2)、静電エネルギー(1/2CV2)など。なぜだろうか?
- ※実世界に半分のエネルギーが存在し、虚世界に半分のエネルギーがあると解釈することもできる。
- ※だからエネルギーの式に1/2が登場する。
- この長い目とは人間の感覚における時間単位ではなく、宇宙における時間単位である。
- 宇宙における時間単位(100億年以上)とは宇宙においては瞬間的な揺らぎの時間にすぎないのかもしれない。
- 宇宙の存在とは揺らぎの過渡期に過ぎない。
仏教の時間単位
- 仏教にも時間単位がある。時間の概念がある。
- 一瞬、刹那(せつな)とは1秒以下の仏教における時間単位である。
- 一方で劫(こう)とはとてつもない長い時間単位である。具体的な長さを表現できない。
- 寿限無にでてくる「五劫」や億劫(おっくう)、永劫(えいごう)などもこれに由来する。
- もともとサンスクリット語であった。
- 劫とは仏教の世界観においてこの世の誕生から終わりまでも定義している。
- 仏教は宇宙論をはるかに超えて凌駕している。
エネルギーが絡まって宇宙ができた(相対性理論の視点)
- エネルギー、原子(質量)、時間の関係を説明しようと思う。
- エネルギー保存の法則が正しいなら、宇宙の存在とは過渡期であり、いずれプラスとマイナスのエネルギーが出会って消滅する。
- 空間の揺らぎで一時的に生じたひずみが宇宙であり、重力(に限らずあらゆる力)はそのひずみを元に戻そうとする。
- つまり宇宙を消滅させるマイナスのエネルギーが重力である。元の何もない状態に戻そうとする力が重力である。
- 生じたひずみを戻そうとするのが、見かけ上の力にすぎない。
- エネルギーは揺らいでいるが、もともと何もなかったので、なにもない状態に戻ろうとする。ここを起点に揺らぐ。
- ところが一時的に生じたエネルギーが原子という形に閉じ込められ戻れなくなった。だから戻そうとする力=重力も残ってしまった。
- エネルギーが原子という形に絡まって、戻れなくなってしまった。そう考えてもよい。
- エネルギーの揺らぎが、もつれて原子になった。そして元に戻れなくなった。
- 一時的に生じた大部分の粒子と反粒子は結合して消えた。ゼロに戻れなくなった原子が取り残された。
- 戻れないことによって「時間」も生成された。原子が存在する時間が生まれた。
- ※ややこしくなるが、時間が経過しないと時間が経過するは表裏一体で相対的な関係にある。時間が経過しないものが現れたから、相対的に時間が経過するものも現れた。
- つまり、エネルギーは原子に閉じ込められると質量を生み、エネルギーに戻れなくなって重力が残り、時間が生まれた。
- 何もないところからエネルギーの揺らぎが生じ、エネルギー保存の法則でゼロに戻ろうとしたが、絡まって戻れなくなってしまった。
- 平均的にゼロのエネルギーであっても、瞬間的にみるとプラスとマイナスが波打っている。
- このエネルギーがもつれて(絡まって)元のゼロに戻れなくなってしまった。
- ※粒子が絡まって反粒子と結合できなくなり、対消滅できない。消滅できないため時間が生じる。
- 釣り糸が絡まるように元に戻れなくなった。丸い毛糸が絡まって元に戻れなくなってしまった。
- 糸の絡まり(結び目)に相当するのが原子「物質」であり、糸を元に戻そうとする力が「重力」、そして絡まった状態のままになるので「時間」を作り出す。
- ※超弦理論(超ひも理論)とは違うので誤解しないように。
- ※このエネルギーの絡まりが対称性の破れの正体ともいえる。対称性が破れた(崩れた)ので対消滅できない。
- 絡まった糸は力をかけてもほどけず、そのままの状態を維持する。つまり時間が続く。
- こう考えるとすべてに説明がつく。原子が壊れればエネルギーになるし、原子が存在し続けることが時間を生み出す。
- うまいことエネルギーがもつれて原子という結び目を作ってしまった。
- 確かに原子はうまいこと絡まって簡単には壊れない(ほどけない)。試しに原子を金づちで叩いても壊れて消えることはない。
- 不安定な原子は壊れて長く存在できない。逆に太陽では水素原子からヘリウム原子を作り出している。
- うまく絡まった原子だけが存在する。逆にいえばうまく絡むことができなかったエネルギーは元のゼロに戻り、消え去る。
- ※エネルギーの絡まりは原子だけではなく、電磁波にも当てはまる。エネルギーが電気と磁気の絡まり(相互作用)に置き換わった。
- ※原子(核)は強い核力で形を保っている。もし核力<重力なら、重力によって原子が破壊され元のゼロに戻る。
- ※エネルギーがもつれたという意味が伝わるだろうか。
- ※なぜエネルギーがもつれるかといえば、エネルギーが均一な密度ではなく、密度の偏在(不均衡)があるためである。
- ※これは現在の宇宙を見ればわかる。宇宙の密度は均一ではなく、偏在している。地球という物質(エネルギー)の塊がそこだけ集中している。
- ※エネルギーに強弱があるため、絡まってしまい、元に戻れなくなってしまった。
- ※電磁波はエネルギーが直線的(1次元、電界と磁界とみるなら2次元)に絡まった。
- ※原子はエネルギーが球的(3次元)に絡まった。偶然生まれたエネルギーが3次元的に絡まる確率はものすごく低い。ほとんどのエネルギーは消滅する。
- ※宇宙が3次元(時空なら4次元)の理由である。宇宙は5次元や6次元になれなかった。
- ※※電磁力が2次元のエネルギーの絡まりを作った。
- ※※強い力と弱い力が3次元のエネルギーの絡まりを作った。
- ※※そして絡まった原子が時間と重力(のひずみ)を生んだ。
- ※※電磁力、強い力、弱い力とはエネルギーの次元における「ねじれ現象(振動現象、共振現象)」にすぎない。
- ※※光とはエネルギーの共振現象であり、(2次元の)エネルギーがいつまでも保存されるので存在し続ける。
- ※※原子とはエネルギーの共振現象であり、(3次元の)エネルギーがいつまでも保存されるので存在し続ける。
- ※宇宙とはプラスとマイナスのエネルギーの混在であり、絡まって元に戻れなくなった姿である。
- ※宇宙とは絡まって戻れなくなったエネルギーの残骸である。エネルギーの揺らぎの残骸である。
- ※執筆時点(2022年01月15日)でこのような説明をした学術論文を見かけたことはない。
- エネルギーが絡まって宇宙が形成された。エネルギーの絡まった残骸が我々である。エネルギーのかけらであり、たまたま見かけ上の形に封じ込まれた。
- 宇宙は案外シンプルかもしれない。
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