置時計修理
はじめに
- 置時計の修理です。
- 修理後の写真です。どこを直したのかわかりませんね。
著作権と免責事項
- 個人利用に限定され、著作権者の許可なく商用利用できません。
- 直接間接に関わらず、使用によって生じたいかなる損害も筆者は責任を負いません。
症状
- シチズンの置時計ですが、針が動かなくなりました。
- 時計モジュールを分解してみると、物理的な部品の故障であることがわかりました。
- プラスチックが経年変化でぼろぼろになっていました。
- こうなるとちょっと修理というわけにはいきません。
修理
- 幸いにして、55mm角の時計ムーブメントが標準化されているようで、交換することにしました。
- 寸法を測り、時計ムーブメントと針を選択します。
- 特に針駆動部の突起の長さが重要です。
- 文字盤の厚さを読み違えると針が文字盤にぶつかってしまいます。
- どうせなら時刻あわせ不要な電波時計のタイプを選択しました。
- 針も穴の相性があるので、必ずセットで購入します。
部品(株式会社誠時)
仕様
受信電波 | 40KHz/60KHz自動選局 |
受信時間 | 約3〜16分 |
時刻精度(クオーツ作動時) | 平均月差±30秒以内 |
受信回数 | 1日12回(奇数時) |
使用温度範囲 | -10℃〜+60℃ |
使用電圧範囲 | 1.3V〜1.7V |
秒針通常運用時消費電流 | 平均175uA |
使用電池 | アルカリ単3電池1個 |
電池寿命 | 約1年 |
作業
さて時計ムーブメントの交換にあたって少し手直しが必要です。
- 文字盤の穴を拡張
少し小さかったので、8mmのドリルで拡張しました。
- 位置合わせ
時計ムーブメントの取り付けが傾かないように、置時計側に2箇所の突起があります。
突起が時計ムーブメントの穴に合うことでずれない仕組みになっています。
突起の位置を測定し、時計ムーブメントに穴ではなく凹みをドリルで作りました。
- 取り外し方法、取り付け方法
3針を抜きます。
文字盤の裏の爪を二箇所外します。
時計ムーブメントのナットを外します。
取り付けは逆の作業です。
- 時刻あわせ、針の固定方法
リセットボタンを3秒押し続けると3針が12時の位置で止まります。少し時間がかかります。
ジージーと音がするので、止まるまで待ちます。
停止したところで、電池を抜き、針の固定ピンを裏から挿します。
この状態で、3針を12時に固定します。これが基準になります。
すべての針が水平に回転するように微調整します。
固定ピンを外し、電池をセットします。
数分経つと、時刻を受信し、針が現在時刻を示します。
感想
- 電波時計として見事に復活しました。
- 秒まで正確です。電波時計ですから以前のクオーツよりも精度が向上しました。
- まるで新品かのようです。時計ムーブメントを交換したので、中身は新品です。
- デジタル時計ばかりの環境に慣れてしまうと、アナログ時計を瞬時に判断できなくなってしまうので、一つは置いておきたいものです。
- 新品を買った方が安いかもしれませんが、思い入れがあると捨てるには忍びないです。思い出は買えません。
- こうした場合、直せるものは直して使い続けたいものです。
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