最新のダイレクト・コンバージョン方式FMラジオです。
スーパーヘテロダイン方式の中間周波数を省き、直接音声に変換する方式です。
同調もデジタルで行うため、PLLも兼ねているといえます。
携帯電話などに組み込むことを想定したRDA5800Cを入手したので、製作してみました。
Eagleで回路設計し、基板はOLIMEXに発注しました。
受信周波数 76Hz - 108MHz 受信方式 ダイレクト・コンバージョン方式 操作 3ボタンで、周波数(100KHz単位)と電子ボリューム(16段階)を調整 出力 ステレオイヤホン 電源 単4x2 消費電流 20mA 電池寿命 アルカリ電池1000mAH/20mA=50hour
- 無調整です。
- RDA5800CとはI2C接続します。このICはSPI接続も可能です。
- DACの増幅度を16段階で指定することができ、電子ボリュームとして利用します。
- 外部アンプ不要で直接ステレオイヤホンを駆動することができます。
- ステレオイヤホンをアンテナとして利用します(LNAPをコンデンサ結合)。
- 3V電源で統一します。RDA5800Cの動作電圧は2.7Vから5.5Vです。
- LCDのコントラスト不足を補うため、コッククロフト回路でマイナス電源を生成します。
値 数 備考 10M 1 R1 カーボン皮膜抵抗1/4W 220K 1 R2 カーボン皮膜抵抗1/4W 47K 2 R3,R4 カーボン皮膜抵抗1/4W 0.01uF 2 C1,C2 積層セラミックコンデンサ 22pF 2 C3,C4 セラミックコンデンサ 100uF 2 C5,C6 縦型電解コンデンサ(耐圧6.3V) 0.001pF 1 C7 セラミックコンデンサ 0.1uF 2 C8,C9 積層セラミックコンデンサ 1N4148 2 D1,D2 汎用ダイオード 4.7uH 3 L1,L2,L3 アーキシャルリード PIC16F88 1 IC1 Microchip(秋月) RDA5800C 1 IC2 FMラジオIC(aidendo) SD1602HU 1 LCD1 16桁2行(秋月) 32.768KHz 1 XTAL1 CF-308, シチズン(秋月)
- 局発の直交位相を混合し、I,Q信号を生成します。
- AD変換でI,Q信号を取り込み、DSPでFM復調とマルチプレックス(ステレオ)を計算します。
- L,R信号をDA変換で出力します。
- RDA5800Cは4x4mmのQFNパッケージです。もともとリフローを想定しているため、半田付けが困難です。
- フラックスを基板とIC端子に塗り、慎重に半田付けします。
- PIC16F88用のHI-TECH Cを利用しました。
- RDA5800CのコントロールはI2C経由で内部のレジスタを操作するだけです。
- I2Cの速度は100Kbpsです。
- PIC16F88は内蔵発振8MHzです。
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- 音質は最高です。今まで聞いたことのない領域です。
- 無調整でデジタル処理され、周波数安定性、選択度、音質も申し分ありません。
- 部品点数も少なく、QFNの半田付けを除いて製作は容易です。
- RDA5800Cには、サーチ機能、バスブースト機能、I2S機能があり、まだまだ応用範囲があります。
- RDA5800Cのレジスタには解説されていない部分が多く、情報も入手困難で残念です。