昔作った超再生方式FM受信機を入手可能な部品で作り直しました。
超再生方式の受信の難しさや不安定さを経験するのもよいでしょう。
FM補完放送(90.0〜94.9MHz)をAM感覚で聞いてみましょう。
受信周波数 81.3MHz - 91.6MHz 受信方式 超再生方式 出力 イヤホン 電源 単4x1 消費電流 3.5mA 電池寿命 ニッケル水素電池900mAH/3.5mA=257hour
回路図
変更点
- バリキャップを1S2638
- Q1を2SC1923
- Q2,Q3を2SC1815
- Q4を2SA1015
値 数 備考 100k 2 R1,R10 カーボン皮膜抵抗1/4W 2k 1 R2 カーボン皮膜抵抗1/4W 1k 1 R3 カーボン皮膜抵抗1/4W 27k 1 R4 カーボン皮膜抵抗1/4W 47k 1 R5 カーボン皮膜抵抗1/4W 1M 2 R6,R8 カーボン皮膜抵抗1/4W 10k 2 R7,R9 カーボン皮膜抵抗1/4W 0.01uF 3 C1,C3,C10 セラミックコンデンサ 0.0022uF 1 C4 セラミックコンデンサ 8pF 1 C5 セラミックコンデンサ 0.001uF 1 C6 セラミックコンデンサ 1uF 1 C2 縦型電解コンデンサ(耐圧16V) 10uF 3 C7,C8,C9 縦型電解コンデンサ(耐圧16V) 1S2638 1 D1 バリキャップ 10k 1 VR1 ボリューム(Aカーブ) 500 1 VR2 ボリューム(Bカーブ) 2SC1923 1 Q1 NPN汎用トランジスタ 2SC1815 2 Q2, Q3 NPN汎用トランジスタ 2SA1015 1 Q4 PNP汎用トランジスタ 0.2uH 1 L1 空芯内径6mm, 6回巻き、巻き幅で微調整 10uH 1 L2 マイクロインダクタ SP 1 SP マグネチック・イヤホン MS-600K 1 トグルスイッチ MJ-355 1 3.5mmジャック
- 2SC1923のトランジション周波数は550MHzと広いです。狭いとFM周波数帯を受信できません。
- L1は幅を微調整して周波数範囲を決めます。0.6mmのニッケルメッキ線を使います。
- このバリキャップでは10MHzの周波数変動幅しかとれません。
- VR1はAカーブ(対数)を使用します。バリキャップの容量は指数的に変化するため、対数的に変化するボリュームで相殺します。
- VR2はBカーブ(直線)を使用します。再生レベルの位置はニッケル水素電池(1.2V)で最適になるように設計しています。
- そのため、マンガン電池やアルカリ電池を使用できません。
- 再生方式は発振を利用しているため、Q3に回り込んでVbeバイアスが消滅します。発振防止のためにC10を追加しました。
超再生方式の受信はコツが必要です。実際のチューニング位置をプロットしてみました。81.3MHzから91.6MHzくらいの範囲を受信しています。
- 再生レベルで最適な発振ポイントを探します。感度と音質の良い点を探ります。
- チューニングで局を選択します。チューニング周波数によって再生レベルもずれます。
- 再生レベルとチューニングを交互に調整し、もっともうまく受信できるように追い込んでいきます。
- コイルに手を近づけたりするとチューニングがずれます。
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