Handy GPS

はじめに

GPS-52Dを入手しましたので、持ち運びできるハンディGPSに仕上げました。
電池2つで長時間使用できます。


仕様

表示16文字2行LCD表示
表示内容緯度、経度、捕捉衛星数、UTC時刻、日付、高度、進行方向、速度ノット、速度KM
表示切り替え1ボタンによる切り替え
外部端子RS232C、PCとの接続用
電源単三ニッケル水素電池x2
消費電流130mA at 2.4V
駆動時間15H(2000mAH / 130mA)
外形115x85x40mm


回路図

GPS-52Dは特殊な端子であるため、扱いやすいようにモジュール化します。
感度を高めるためGPSアンテナの周囲にグランド領域を設ける目的もあります。
メイン基板の小亀とします。

メイン基板の回路です。

  1. GPS-52Dは3.3V動作のため、電源電圧を3.3Vに統一します。
  2. SC1602は3.3Vではコントラスト不足のため、PIC24F64GA002のPWMを使ってマイナス電源を加えます。
  3. PIC24F64GA002のPWMをソフトウェア調整することでコントラストを調整します。
  4. RS232Cを使ってPCと接続するときには、ジャンパーでPIC24F64GA002を切り離します。


部品表

型番Parts備考
GPS-52D1GPS-52ポジション株式会社, http://www.posit.co.jp
PIC24FJ64GA0021IC1マイクロチップ
ADM32031IC2アナログ・デバイセズ
SC16021LCD116文字2行液晶ディスプレイ、SUNLINK
10u2C1,C8電解コンデンサ,耐圧16V
0.01u2C2,C3セラミックコンデンサ
0.1u4C4,C5,C6,C7セラミックコンデンサ
10K1R1カーボン抵抗1/4W
1N41482D1,D2汎用ダイオード
DB91DSUBDB9メス基板用
CR20321CR2032ボタン電池
SW1SW1押しボタンスイッチ
Battery1Battery1単三電池ケース


製作例


回路図にはありませんが、電圧を安定化させるためDCDCコンバータ(HT7733A, 3.3V)を追加しています。GPS-52Dは電圧が低下してくると動作しなくなるためです。




ファームウェア

GPS-52Dのデフォルト測地系はTOKYO Mean solutionであるため、世界的な標準であるWGS-84に変更します。
これにより、Google Map とマッチングさせることができます。
GPSは、NMEA-0183というプロトコル規格で統一されています。
メーカーごとに独自機能も追加しています。
NMEA:National Marine Electronics Association


評価

GPS-52Dは一世代前のGPSモジュールであるため、感度は低いですが精度はそこそこです。
野外では概ね6個の衛星を捕捉します。
Google Map(http://www.geocoding.jp/)とマッチングさせると、ほぼ合います。誤差は10m前後のようです。
カーナビは日本国内しか使用できませんが、このハンディGPSは世界中で使用できます。
旅行が楽しみになります。
GPS-52DはSiRFという有名なコントローラで制御されており、SiRF独自のバイナリ・プロトコルも使用できます。
この独自機能には、GPS-52Dの消費電流を下げるために、内部的にPower制御することができます。
ただ、タイミングの問題か今のところうまく制御できません。
GPS-52Dはデフォルトで65mA消費しますので、もう少し消費電力を落としたいところです。
ただし、Power制御すると若干精度を犠牲にします。
デフォルトでは常にGPS情報を受信してデータの補正を加え続けています。
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