ガイガーカウンタ
印加電圧特性
電源電圧Vpp を変化させて印加電圧を測定する。
通常 3000V から 5000V の電圧を高インピーダンスで測定することはできないので、専用の計測回路を必要とする(測定しようと思っても、電圧が変わってしまう)。
そこで高電圧を1/500にする回路で測定した。(1/1000分圧回路を直接組み込むのも手であるが500M抵抗は入手困難である)
Vpp 電圧とGM管への印加電圧(コッククロフト出力電圧)の関係
Vpp 電圧[V] | A/D | 印加電圧X[V] |
5 | 1.38/282 | 2256 |
6 | 1.67/343 | 2744 |
7 | 1.98/405 | 3240 |
8 | 2.29/468 | 3744 |
9 | 2.58/529 | 4232 |
10 | 2.84/581 | 4648 |
11 | 3.09/633 | 5064 |
リニア(直線的)に変化していることを確認できる。
アナログ電圧Aと印加電圧Xは次の関係式から導くことができる。
- アナログAとデジタルDの関係式(10bit分解能、5V基準)
A[V]=D÷1024×5
- 印加電圧Vとアナログ電圧Aの関係式(抵抗による分圧とコッククロフトの10倍)
X[V]=α×A×10M÷75K×10、αは波形による係数
つまり印加電圧Xは
X[V]=α×6.5×D
となる。デジタル値Dがわかれば、印加電圧Xがわかる。
PICによるデジタル計算を簡略化するため、実際には X[V]=8×D としている。8倍であればシフト操作だけでよい。
印加電圧を実測しながら、75K という分圧抵抗を逆算して決めている(α×6.5=8 となるようにしている)。
多少の誤差(数10V)はあるが十分実用になる。
なお、上記のことから印加電圧の分解能は8Vである。
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