国有地の無人離島を検討
はじめに
- 原発の廃炉に伴い、放射性廃棄物の処分場問題が現実の問題となった。
- 今まで棚上げにしてきたが、廃炉にするということは、即座に放射性廃棄物が生じることを意味する。
- もう先送りできない。避けては通れない。
- ※すでに一時保管所が満杯になりつつあり、もう一時保管場所さえないのが現状だ。
- そこで現実的な解決策を考案してみた。
- なお放射性廃棄物は「高レベル放射性廃棄物」と「低レベル放射性廃棄物」に大別される。
- ここでは「高レベル放射性廃棄物」を前提とする。
- 高レベル放射性廃棄物は「ガラス封入」され、金属の筒状ケース(キャニスター)に入れられ、地下300m以下に数万年の保管を必要とする。
- これを「地層処分」と呼ぶ。
- 高レベル放射性廃棄物は発熱しており粗熱を取る必要がある。30から50年冷却したのち、地層処分する。
- 数万年経過してもまだ放射線を放出しており、まだ人体に危険なレベルである。
発想の転換
- メルトダウンに伴い、放射能汚染を引き起こした。
- 除染活動に伴い、大量の放射線汚染土が発生した。
- もちろん、原発にも使用済み燃料や溶け落ちた燃料デブリなど、放射性廃棄物が生じた。
- 一時的に保管している再処理施設の使用済み燃料もある。
- もんじゅも廃炉が決まり、放射性廃棄物が生じる。
- 今後、原発の老朽化に伴う廃炉により、大量の放射性廃棄物が生じる。
- 廃炉が決定したので、核のゴミを処分せざるをえなくなった。
- 核のゴミを放置すれば、老朽化や自然災害により漏れたり、拡散したりして危険である。
- もう先送りできない。
- 現在、最終処分地を本土で検討している。
- しかし、有人の本土は反対にあうのは明らかである。
- そこで、無人の離島を候補とする。
- 日本には約6800の離島がある。しかも無人で国有地が大半である。
- 無人であることから、反対者はあまりいない。
- 貴重な動植物の生息地かもしれないが、人間の起こした過ちの代償である。
- 背に腹は代えられない。
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離島に処分場
- 核廃棄物の保存期間は1万年と言われている。
- だから安定な地盤を検討しているが、そもそも日本は火山大国であり、安全な地盤はない。
- 1万年とは富士山が何度も噴火を繰り返す時間である。何度も大地震にあう。
- 氷河期を経験したり、人類が進化さえする時間単位である。
- 当然、日本という国家は残っていないし、言葉さえも伝わらない。我々は1万年前の情報をほとんど失っている。
- 1万年とはそういう時間である。
- 安全な地盤は日本に存在しないので、離島でも同じである。
- 具体的な離島候補をあげないが、いくつもある。
- これが安全確実な方法ではないが、ベストではなくてもベターな選択をせざるをえない。
- いつまでも次の世代に先送りしてはいけない。
- 先延ばしすると、地震、噴火、火事、雷、戦争などの災害によってもっと深刻な事態になる。
- 一時保管している場所がミサイル攻撃されたら、もう手に負えなくなる。誰も近づけなくなる。
離島のメリット
- 無人島であることから処分場建設の反対が少ない。
- 離島であることから(距離が離れているから)、仮に離島が火山噴火して放射能漏れを起こしても、人への影響は少ない。
- ※少なくとも現在の保管状況よりましである。
- 海によって隔離されており、警備が容易である。安易に人が近寄れない。
- 国有地であるため、土地を収容する必要がない。
- 運搬費用や処分場建設費用が掛かるが、もんじゅにつぎ込んだ税金を考えれば安いものだ。
- 集中管理でき、国で管理できる。余計な手間やコストがかからず、迅速に進む。
- 将来的に廃棄物の分離工場を併設してもよいだろう。
- ※汚染残土を減らすため、放射性物質だけを取り除く技術を確立する。
意図的に先延ばし
- ちょっと変な話をします。
- 核の処分場問題は意図的に決めないで、先延ばししてきた歴史があります。なぜだかわかりますか。
- 実は決まっては困る方がいるからです。いえ住民の話ではありません。
- それは処分場を決める方です。職を失ってしまうからです。
- 住民ともめ続けるのはわざとです。決まらなければ決まらないほど、自分の職が安泰です。定年まで働けます。
- 外野(政治的判断や科学者)で決められては困るのです。
- わざと先延ばしにして、自分の保身を図るのです。こんな楽な商売はありません。
- なにせ、仕事をしないほど、給料をいただけるのです。仕事をしてはいけないのです。自分の首を絞めるので。
- 引き延ばせるだけ引き延ばすのです。
- この人たちにとってはあとのことなんて知ったことではないのです。
- ただ今までは先延ばしできたので、こうした牛歩戦術ができました。やっているふりで済んだのです。
- ところが、多くの廃炉が決定し、一時的な中間貯蔵施設も残り少なくなり、先延ばしできない状態になりました。
- 先延ばしすると、原発を運用できなくなるからです。こうなると電力業界、関係省庁も放置するわけにはいきません。
- 世界的にみてこれほど多くの廃炉を決定した国はありません。
- 状況は変わりました。
- 今後、決めないで先延ばしするなら、圧力がかかるでしょう。
- 仕事をしない職なんて不要です。あっという間に職場解体です。もんじゅがあっと言う間に廃炉となったように。
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