処理水の海洋放出
はじめに
- 2021年4月13日処理水の海洋放出を閣議決定しました。
- 実際には2年後くらいから実施されます。
- これは10年も前からわかっていた話です。
- いずれタンクは満杯になり、行き場を失います。
- 処理水にトリチウムが含まれています。
処理水
- 冷却に使用されている水にはさまざまな放射性物質が含まてれいます。
- 大半の放射性物質は取り除かれますが、現在の技術でトリチウムだけは取り除けません。
- ※ちなみに原子力発電所が二次冷却として使用した海水にも含まれています。
- ※世界中の原子力発電所がトリチウムを海洋放出しています。
- ※韓国、米国、イギリス、フランスもです。
- ※だから安全とは限らないのですが、少なくともこれらの国から非難される覚えはありません。
- ※非難するならまず自国の海洋放出をやめてからにしていただきたい。
- なぜトリチウムを取り除けないのでしょうか。
- それは見た目上、水と見分けがつかないからです。
- トリチウムTとは三重水素であり、水素の同位体です。
- 水は水素と酸素の結合体(H2O)です。そのためHTOも水です。
- H2OもHTOも化学的に同じ性質を示す水です。化学的に分離して取り除くことは難しいです。
- 物理的に重量のわずかな違いを利用して、遠心分離装置で分離するにしても、大量処理できません。
- トリチウムの半減期は12.3年であり、崩壊してヘリウムHeになります。
自然界にあるから安心とは限らない
- よく印象操作が行われます。
- トリチウムは自然界の海水にも溶け込んでいます。
- だから安全のような論理展開が見られますが、この考え方は間違っています。
- 自然界にも危険はいっぱいあります。
- ボタニカル(植物性)だから安心とは限りません。
- 植物にも毒があるものがあります。トリカブトは毒です。アルカロイド
- ふぐにも毒があります。テトロドトキシン
- 毒キノコもあります。
- 自然素材だから安心とは限りません。
- 自然界にもあるのだから、避けきれないというのが正しい認識です。
- ゼロリスクはありません。
- 微量は避けられず、危険度を下げることしかできません。
- 致死量よりもはるかに小さければ、仕方がないですが、許容しなければなりません。
著作権と免責事項
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日本海溝へ海洋放出
- ではどうするのがよいでしょうか。
- 最適な答えはありません。
- 処理水をこの世から消してしまう魔法はありません。
- 現実的な解決策を提案します。
- それは日本海溝に海洋放出することです。
- 日本海溝は日本のEEZ内(排他的経済水域)です。他国に文句を言われる筋合いはありません。
- 深海(8000m)であるため、影響も小さいです。
- また日本の沖よりはるか遠方になるため、漁業への風評被害もありません。
- 具体的にはタンカーに処理水を積載し、日本海溝へ放出します。
- タンカーを使えば、一度に大量処理できます。
- ※放射性廃棄物の海洋投棄は国際条約で禁止されています。
- ※昔、深海に放射性廃棄物(個体)を海洋投棄して問題になりました。
- ※処理水が放射性廃棄物にあたるのかはグレーゾーンです。
- ※通常の原発でも冷却水にトリチウムが含まれており排出しています。
- ※もし、引っかかるというなら、遠洋まで排出管を伸ばせばよいだけです。
- ※あるいは規制にかからないように薄めてから放出すればよいだけです。
- ※微量の放射性物質も放出できないとなると、あらゆるものを放出できません。
- ※あらゆるものに微量の放射性物質が含まれているからです。
- ※人間の体にも微量の放射性物質が含まれています。海洋の散骨は放射性廃棄物の海洋投棄になります。
- ※法律の方が論理破綻しており、法律を改正する必要があります。
メリット
- EEZ内であるため他国に文句を言われる筋合いはありません。批判を回避できます。
- 漁業への風評被害も避けられます。
- 風評被害も抑え、文句を言われることなく処理できます。
- コストも抑えられます。
- 多少のコストはかかりますが、これくらいは負担できるでしょう。
- 処理水風評対策で基金を設立するくらいなら、タンカー借りたほうが安上がりです。
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